土曜日(6月12日)の朝、学校の後輩がアーティチョークとズッキーニ、タマネギを持ってきた。後輩は車で15分ほどの農村部に住む。いろんな野菜をつくっている。
海外経験が長い。アーティチョークは、向こうで食べた「おいしい記憶」が栽培の原動力になっているのだろう。
去年(2020年)も同じ日にアーティチョークをもらった。もらったのはいいが、どうやって食べるのか、わからなかった。ネットであれこれ情報を集めて調理した。自分のブログにそのことが書いてある。去年はゆでてから硬い皮をはがした。そのときの様子を拙ブログから抜粋する。
――後輩に調理法を尋ねたら、フェイスブックですぐ外国の動画が届いた。こちらは生のまま皮をむき、あとで食用部分を加熱するやり方だった。なるほど、どちらでもいいいのだ。
「とげには気をつけて」。つぼみの皮は、1枚1枚の先端が針のようにとがっている。不用意にさわると痛い。とげをはさみで切る。つぼみ全体の先端部分はまとめて包丁で切り落とす。とげがなくなったところで、大きな鍋に水を張り、アーティチョークを入るだけ入れて、40分ほど加熱する。金串で刺し通せるようになればOKだ。
それからが大変だった。原形はソフトボール大だが、皮をむいていくと、どんどん小さくなる。どこまでむけばいいのだろう。タマネギと同じで、最後はなくなってしまう? 途中で心配になり、ネット情報を再確認する。画像と似たような大きさのところで皮をむくのをやめ、花になる部分をえぐったら、なんと直径5センチほどのおちょこの底くらいしか残らなかった。
アーティチョークの食用部分は、この「花托」といわれるところらしい。コーヒーや紅茶でいえば、「受け皿」の真ん中部分。下処理に要した時間からすれば、見返りは圧倒的に少ない。たまたま5個をゆでたから、それなりの量を確保できたが、1個だけだとあまりにも貴重すぎる。
花托を刻んでオリーブオイルをかけ、塩と酢(レモンがなかったのでその代用)を振って、晩酌のつまみにした。イモに似た、くせのないホクホク感。もともとは野生のアザミらしいが、品種改良が続けられてこの食感にたどりついた。いやあ、その執念には頭が下がる――。
今年は生のまま皮をむいた。左手に軍手をはめ、皮をはさみで切っていく。硬い。けっこうな力仕事だ。どんどん小さくなっていく。去年はたぶんけずり過ぎだった。動画を思い出しながら、グラスのコースターほどの直径になったところではさみを入れるのをやめる。代わりに、スプーンを差し込んでしべ(花芯)を取り除き、包丁で皮をはいで酢水にひたす=写真。
途中でカミサンがアドバイスする。真ん中から半分に割ったら、もっと楽にしべが除去できるのでは――その通りだった。
さて、それからどうするか。ネットには「まずは素揚げ」とあった。ズッキーニはてんぷらにするつもりだった。アーティチョークも適当な大きさにスライスして素揚げにしてもらった。
これが、大当たりだった。ホクホクしてうまい。キク科チョウセンアザミの別名がある。キク科のほのかな風味が広がる。味を付けるとしたら、醤油ではなく塩だ。
ズッキーニのてんぷらは、中身がやわらかい。新しい歯ざわりだ。キュウリと同じ風味がある。タマネギのかき揚げも塩を振って食べた。スイカと同じで、甘さが際立った。塩か醤油かはモノによる。今回は塩で正解だった。味がよく引き立った。
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