新型コロナウイルス問題がなかなか鎮まらない。9月の初めに“覚悟”したとおりになった。いわき市の「まん延防止等重点措置」の延長が決まった。
今年(2021年)は4月29日から5月16日まで、「感染拡大防止一斉行動」の実施に伴い、いわき市文化センターや公民館、美術館などの公共施設が臨時休館に入った。このときは5月31日まで休館が延長された。
8月7~22日も、一斉行動の実施に伴って臨時休館になり、「まん延防止等重点措置」の適用を受けて、同31日まで延期された。適用延長で休館が9月12日まで延び、さらに今回の再延長で9月30日まで公共施設の休館が続く。
いわき地域学會の市民講座はそのつど延期を余儀なくされた。8月予定の講座が9月に延期され、今度またそれが延期になった。講師のスケジュールもある。ここはいったん予定を白紙にし、10月は別の講師で開催することにした。とりあえず今年3回目の「延期」のはがきを出した。
こうした状況を見越してだろう、中央公民館主催の市民講座「明治前期、地域における建言や新聞投書――地域民衆の言論活動とその成長」は、講師と相談して9月2回の講座は中止し、10月以降に開く――というはがきが届いた。その時点で地域学會の講座延期を覚悟した。
市立図書館からも休館延長のメールが届いた。なかに「ネット予約貸出」の文言があった。前回、前々回のメールにも入っていた。休館はしているが、ネットで予約した本は臨時窓口で貸し出す、というものだった。
そのためには、手元にあって期限が過ぎた図書館の本を返さないといけない。それはいいのだが、デジタル技術にうといじいさん・ばあさんは、「ネット予約? いいや」となる。
一方で、仙台市図書館の取り組みをニュースで知り、ホームページで確認して、共感を覚えた。休館は休館だが、8月31日から書架への立ち入り、貸出・返却ができるようになった。さらに9月14日からは、宮城県が緊急事態宣言からまん延防止等重点措置に移行するのを受けて、通常通り開館する。
要するに、図書の貸出をしている、という点では同じだが、いわきはネット予約(デジタル)、仙台は直接書架までの立ち入りができる(アナログ)。シルバー世代への配慮の深浅、あるいは軽重のようなものを感じてしまう。
しかも、同じまん延防止等重点措置のなかでの休館と開館でもある。一律休館ではなく、利用者のことを考えて風穴を開けるくらいの突破力があってもよかった。
カミサンが開いている地域図書館(かべや文庫)も、このところ年配の女性の利用が増えている。コロナ禍がなければ毎月、移動図書館を通じて本を取り替える。こちらも運行を再開できないものか。
ま、こうなったらなにかで気分転換を図るしかない。手っ取り早いのは食べ物だ。先日、後輩が芋茎(ずいき)を持ってきてくれた。カミサンが花瓶に飾りながら=写真、毎朝、味噌汁の具にしている。乾燥した「いもがら」もうまいが、生のやわらかさも好ましい。胸中の霧だって舌が鼓を打てばいっとき晴れる、というものだ。
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