日曜日(9月12日)に夏井川の堤防を通ったら、土手のあちこちでヒガンバナが咲いていた=写真上1。秋を告げる花を、今年(2021年)初めて見だ。3年前も同じころ、咲き始めたばかりのヒガンバナを見ている。
いわきの平地のヒガンバナは、夏が天候不順だと9月になるかならないかのうちに咲き出す。それよりは遅いが、3年前も今年と同様、猛暑のあとに梅雨のような天気が続いた(自分のブログで確かめた)。
植物は天気の影響をもろに受ける。同じような気象条件だと、同じような時期に花を咲かせる。そこに住む人間はともかく、私のように通りがかるだけの場合でも、初見が同じ日になることがある。
平均して3日に1回は堤防を通る。「開花」は初見より2日ほど前とみていいのではないか。
「令和元年東日本台風」では、主に夏井川流域で甚大な被害が出た。その復旧と防災力強化のために河川敷の立木伐採・土砂除去工事が進められている。
平中神谷を中心にしたわが生活圏でも、去年(2020年)暮れから広大な河川敷に重機が入っている。
平の市街地から河口まで、夏井川の堤防と河川敷を利用したサイクリンゴロードがある。今年は7月15日から12月下旬まで、専称寺(平山崎)から河口までの、両岸のサイクリングロードが通行止めになった。堆積土砂の除去が本格化したためで、「立入禁止」の看板も立つ。
日中は土砂を運搬するダンプカーが何台も出入りしている=写真上2(右岸の平山崎側から、左岸の平中神谷字調練場を撮影)。
夏に土手の草が刈られ、堤防の上にトラロープが張られた。そんな殺風景のなかでも、ヒガンバナが花茎を伸ばして、先端に赤い花を咲かせ始めた。
聞くところによれば、関係する行政区が河川管理者から受託して堤防の草を刈っている。しかし、草はたちまち生い茂る。住民が家の前の土手の草を刈っているときもある。ヒガンバナがよく目立つのは、だいたい夏に刈られたところだ。
葉をもたない真っ赤な花のかたまりが、これから点々と、延々と緑の土手を染める。それはそれでみごとな自然の絵巻物だ。
土手にはほかに、野生化したニラの白い花が咲いている。侵略的な植物のアレチウリも部分的に繁茂している。
ヒガンバナの赤が土手に燃えるころ、夏井川にはサケの簗場(やなば)が設けられる。今のところ(9月15日現在)、作業が始まる様子はない。3連休に予定しているのだろうか。
間もなく秋分の日。9月も下旬になれば一気に秋の気配が濃くなる。隣家の庭ではキンモクセイの花が咲き出し、ほのかな香りを漂わせ始めた。
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