2022年10月27日木曜日

川内の古民家カフェへ・上

  
                      

 日曜日(10月23日)に川内村を巡った。友人の娘さんが下川内の自宅敷地内にある古民家をカフェに改装した。10月21日にプレオープンしたので、お祝いと食事を兼ねて顔を出した。

 いわき市ではこの日、秋のいわきのまちをきれいにする市民総ぐるみ運動(最終日の「清掃デー」)が行われた。わが区では早朝、住民が出て家の周りをきれいにした。

 それが終わって、夏井川渓谷の隠居へ直行し、土いじりをしたあと、“スーパー林道”を利用して下川内へ向かった。

 スーパー林道は、正式には「広域基幹林道上高部線」という。標高200メートルほどの夏井川渓谷=牛小川(小川町)と、標高700~600メートルの山間部=荻(川前町)を結ぶ。

幅員5メートル、延長14キロの1級林道で、途中の外門(ともん)までは夏井川の支流・中川に沿い、その後は峠を縫ってほぼ真北に延びる。

友人の家は木戸川べりにある。渓谷の隠居からはいつも、国道399号と県道上川内川前線の中間を縫う、このスーパー林道を経由して木戸川を目指す。

山麓線(県道いわき浪江線)経由で富岡町から川内村へ入るルートもあるが、そちらは時間的にも、心理的にも遠い。同399号の十文字トンネルが開通するまでは、これが最短だった。

荻~下川内間は市道・村道だろう。ストリートビューで確認すると、いわき分には標識はない。川内側には「宇津川沼潟荻線」といった村道名の標識が見られる。地元の住人しか知らない近道でもある。

友人は陶芸家だ。夫もそうだったが、彼は令和2年(2020年)2月下旬に亡くなった。私とは同年齢だった。

川内に移住した陶芸家夫妻がいると聞いて、田村市常葉町の実家へ行った帰りに立ち寄って以来、四半世紀余り、ゆるゆると付き合いが続いた。

生まれたときから知っている娘さんが一人。大学をやめて村に戻り、親と同じ陶芸の道に入った。そして今、父親の残した古民家「秋風舎」をカフェに改装した。

朝のうちに仕事をすませ、あとは古民家カフェなどを訪ねるマイクロツーリズムを楽しむだけ――そんな気楽な道行きだった。

 記録(ブログ)によると、5年前にもスーパー林道を通っている。「敬老の日」に実家で母親の十三回忌が行われた。その帰り、都路~上川内~荻経由でこの道を利用した。

そのときは珍しく対向車両があった。人もいた。山の手入れが行われていた。「ふくしま森林再生(県営林)事業」で、県のホームページによると、間伐などの森林整備と、放射性物質の動態に応じた表土流出防止柵などの対策を一体的に行う、というものだった。

 すでに事業は完了していた。道端の草がきれいに刈り払われ、表土流出防止の柵(間伐材を利用)が設けられていた。

 それから5年後。中川沿いだけでなく、峠に入ってもササ枯れが見られた。斜面全体の下生えが枯れているところがあった=写真。

そこは確か、5年前に間伐されてきれいになった林地だ。ササの地下茎はそっくりそのまま残っていたのだろう。車を止めてただただ見やるしかなかった。

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