2022年10月25日火曜日

市民総ぐるみ運動

         
 日曜日(10月23日)は、いわき市の秋の「清掃デー」だった。住民が道路や側溝を含む自宅周辺をきれいにしした=写真。

いわきでは春(6月)と秋(10月)の2回、まちをきれいにする市民総ぐるみ運動を実施している。

金・土・日の3日間で、初日は「清潔な環境づくりをする日」(学校・社会福祉施設・事業所周辺などの清掃)、2日目は「自然を美しくする日/みんなの利用する施設をきれいにする日」、最終日は「清掃デー」だ。

 とはいえ、コロナ禍のなかで中止が続き、去年(2021年)は春に再開することが決まったものの、市の回覧を配った直後にまた波がきて、急きょ、中止になった。今年も春は中止された。

 東日本大震災に伴う原発事故のあとは、放射性物質を含んだ土砂の受け入れ先が確保できないことから、側溝の泥上げが中止になった。

 それが何年か続き、土砂がたまって、大雨時には歩道が冠水しやすくなった、害虫の温床にもなる、といった心配が募り、市が国に要望した結果、平成30(2018)年度に国の予算で市内全域の側溝堆積物が除去された。翌年度の春には側溝の泥上げも再開された。

 その後は震災前のように、燃やすごみ・燃やさないごみ・側溝土砂などに分けて、決まった場所に集めたものを市が回収するやり方で清掃デーを実施している。ただし、土のう袋の集積場所は1カ所に絞った。

 総ぐるみ運動を展開するには、まず実施日や集積場所などを記した計画書を市に提出しないといけない。

その時点で専用のごみ袋と土のう袋を受け取り、事前に集積所マップをコピーした独自の回覧も添えて、隣組ごとに袋を配って共通認識をはかる。そうしたうえで、当日早朝6時半から1時間ほど、住民が総出で清掃作業を繰り広げる。

そして当日、保健委員(わが区では人がいないので区長が兼務)として作業中と作業後の2回、区内を巡回する。1回目は参加人数を把握するため、2回目はごみ袋と土のう袋を数えるため。

区独自の回覧チラシは、おおむね前年、あるいは前例踏襲で作成する。高齢世帯が増え、さらには回覧そのものがよく読まれないのか、決まった通りにコトが運ばないケースが増えつつある。

土のう袋にも同じことが言える。年に2回続いていれば、だれかが集積場所を覚えている。これが何回か途切れたために、震災前と同様、土のう袋を燃やすごみと同じ場所に置いてしまう班が出てくるかもしれない。

 それで今回は車で区内を巡った。案の定、ごみ袋と一緒に土のう袋が1袋置かれているところがあった。これを車に積んで所定の場所に運ぶ。

 もう1カ所、土のう袋が集中している班があった。これは手に負えないので、実績報告書のなかでそこにも土のう袋があることを伝えた。

 参加人数はひところの半分近くに減った。やはり高齢社会を反映しているのだろう。それに合わせて、次回の回覧チラシは、文字を減らし、「見出し」で分かってもらえるようにしなければ――そんな反省が頭をよぎった。

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