きのう(10月2日)の日曜日は早朝、夏井川渓谷の隠居で30分ほど土いじりをしてから、上流の田村郡小野町経由で郡山市立美術館へ出かけた。
企画展「ニューヨークが生んだ伝説の写真家 永遠のソール・ライター」が開かれている。迷わずにたどり着くにはどのルートがいいか、グーグルマップとストリートビューでチェックして、山里を縫う県道を利用することにした。
前に国道288号、そして同49号を利用して出かけたが、いずれも美術館の近くで道に迷った。そのときの状況を拙ブログで見てみる。
【2009年3月】やはり隠居から小野町に入り、昔の「岩城街道」を利用して三春町で国道288号に出た。
阿武隈川は渡らない。それは頭に入っていたが、展覧会の案内チラシの地図が小さくてよくわからなかった。左折すべきところを右折してしまい、30分ほど迷走した。
カミサンが、「誰かに道を聞いてよ」と声を荒げる。散歩している人に聞いたら、一瞬、気の毒そうな表情になって、「ずっと南の方だ」という。
国道288号から見ると、蒸気機関車(C58)を展示している「かんのや本店」近くで左折すべきだったのだが、阿武隈川に近づきすぎた。そのあとも迷いながら到着した。
【2016年9月】わが家から国道49号を利用して出かけた。郡山市に入ったあたりで右折し、丘を越えると三春町の南部だった。
目ざす美術館からどんどん遠ざかっている気がした。道端にいたおじさんに聞くと、「あらら」という顔をされた。後戻りし、聞いたとおりに右・左折すると、見慣れた東部ニュータウンの「美術館通り」に出た。
幹線道路を利用すると、必ず迷走する。ならば、今回は一番単純なルートにするしかない。しかも、渓谷の隠居を起点にして。
小野町から郡山に通じる県道65号(小野郡山線)なら、くねくねしながらも「道なり」に進めば郡山の美術館通りに出る。これだったらすんなり行けそうだ。
結論からいうと、大正解だった。阿武隈高地は、はるかな地質学的な時間のなかで海底から隆起し、陸地になった。そのあと再び隆起して、再浸食が始まった。
阿武隈のこちら側(東側)はいきりたつ若者のように水が大地をえぐってV字谷をつくる。これに対し、向こう側(西側)はなだらかな「隆起準平原」、つまり年をとって丸くなったような地形だ=写真上1。
最後の最後に「美術館通り」の標識を見落として行き過ぎたが、助手席から声がかかってUターンし、ほどなく美術館に着いた。
ということで、「いわき市平~郡山市立美術館」ルートは、個人的には小野町経由の県道65号に決まった。
里山を生かした美術館の広い庭には、カツラと思われる木がでんと立っている=写真上2。カツラの巨樹は何本もの「ひこばえ」からなっている――それをつい最近知ったばかりなので、実見するいい機会だ。
企画展を見る前に写真を撮り、見終わってからひこばえの本数を数えた。切られたものもふくめて十数本あった。もともとの幹は跡形もなくなっていた。
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