先の日曜日(11月20日)は、時計回りに山越えをして夏井川渓谷の隠居へ出かけた。好間川沿いの国道49号から差塩(さいそ)に入り、川前に抜けて県道小野四倉線を下る、いつものマイクロツーリズムとは逆のコースだった。
49号線へ出るまでは内郷市街から高野を通り、好間・榊小屋の生木葉ファームとギャラリー木もれびに寄った。そのあと、三和町のふれあい市場で白菜や漬物を買った。この冬最初の白菜漬けは、いわきでも山間部の三和産を、と決めていた。
隠居で土いじりをし、ふれあい市場で買った赤飯おにぎりとサラダ、漬物で昼食をとったあと、地元の知人宅を訪ねて街へ戻った。
途中、JR磐越東線江田駅前で、小野町のNさんが直売所を開いていたので、曲がりネギを買う。
ナガイモやゴボウのほかに白菜も売っていた。カミサンが2玉買った。三和産2玉、小野産2玉がそろった=写真上1。どちらも中身が詰まっていて重い。
小野と三和とどちらの標高が高いか。地理院地図で確かめると、場所によっては三和の方が高い。
小野は本流・夏井川の上流域、三和は支流・好間川の上流域、それだけの理由で、まずは小野産の白菜を漬けることにした。
火曜日(11月22日)。朝から晴天だったので、2玉をそれぞれ八つ割りにして干す。朝干したら夕方には漬け込む――そう決めているので、あとは待ったなしだ。
漬け込むための甕(かめ)を洗う。風味用の柚子(ゆず)の皮をむいてみじんにする。干した蜜柑(みかん)と柿の皮に、旨味用の昆布を用意する。唐辛子は乾燥したものがなかったので、生の青唐辛子で代用することにした。
夕方4時前、白菜を取り込み、葉の1枚1枚に塩を振って甕に並べ、昆布その他を散らしたあと、甕を90度ずらしてまた同じように白菜を並べる。井形に組むと四段になり、その上に落し蓋をかぶせて階段下に置き、重しを二つ載せた。
家の南面にある台所だと、明るくて暖かい。上がった水の表面に白い産膜酵母が張る。それを遅らせるために、家の中で一番冷たくて暗い場所に甕を置くようにしている。猫を飼っていたとき、真夏にそこで昼寝をしていた。それにヒントを得た。
畑から収穫して間もないためか、水分をたっぷり含んでいた。水の上がりがそれで早かった。
しんなりするにはちょっと早いかと思いながら、最初の一切れを口にする。確かに、生な感じは残るが、食塩そのものの味はしない。塩分の浸透圧がまあまあうまくいっているようだ。
肝心の白菜の甘みは――。収穫した時期(11月中旬)を考えれば、まだ寒暖の波は弱い。白菜自身が糖分を十分蓄えるほどではない。が、きのう(11月16日)取り出したものは、それなりに甘かった。やはり高地の白菜だと知る。
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