2022年11月29日火曜日

冬の刺し身

                     
 日曜日の夜は刺し身と決めている。さすがにカツオは終わりになった。今年(2022年)初めてカツ刺しを食べたのはいつだったか。1月下旬? 2月上旬? 日記(ブログ)に当たると、1月23日だった。

 それからは11月13日までの毎日曜日、40回はカツ刺しをつつきながら晩酌をしたことになる。もちろん、にんにく+わさび醤油で。以前に比べると、出回る時期が早まり、遅くまで口に入るようになった。

 11月20日の日曜日、行きつけの魚屋さんに行くと、「(カツオは)ないんです」「何があるの?」「ハガツオ」。長崎から卸売市場に入ったという。

 ではと、マイ皿を出してハガツオの刺し身を盛り付けてもらう=写真上1。ハガツオの刺し身はたぶん初めてだ。記憶にない。赤身のカツオに比べるとピンク色だ。

 併せて、ネットでハガツオの情報を探る。鋭い歯を持っているので「歯鰹(ハガツオ)」、顔がとがっているので「狐鰹(キツネガツオ)」ともいう、とあった。

 新鮮なものは刺し身が一番。口に入れると、カツオより早く身がほぐれる。味もさっぱりしている。

鮮度はすぐ落ちるらしい。それが遠い長崎からやって来た。冷蔵技術と空輸を組み合わせて、新鮮な状態でいわきに届いた、ということか。

 カツ刺しがない冬場は、いわばカツオ以外の刺し身を楽しむ時期でもある。前はサンマ、次にタコ・イカ・ヒラメ、そしてメジマグロといった流れだったが、サンマはさっぱり口に入らなくなった。

 例年だと、とっくにいわき沖まで南下し、漁が終わるころなのに、まだサンマは北にとどまっているという。

 漁獲海域と水揚げ港の間には漁船の燃料費の問題がある。赤字になっては出漁する意味がない。

 これは野菜の直売所でも同じだが、生産者~販売者~消費者の直線的な流れではなく、フィードバックが可能な関係ができると、食べ物の旬や調理法、主な産地など、いろいろ付加的な情報が得られるようになる。

 11月最後の日曜日(11月27日)は、やはりカツオはなかった。「何があるの?」「タコ、サーモン、タイですね」。その盛り合わせにしてもらった=写真上2。

 これはこれで面白い組み合わせだ。サーモンはどこから入って来たのか。聞くのを忘れたが、以前、北欧を旅行したとき、ノルウェーではサーモンを養殖している、生食用は日本に空輸されると聞いたから、ノルウェー産かもしれない。甘くて軟らかかった。

 タコだけが、噛みごたえがあった。歯が悪い義弟はたぶん無理だろうと思っていたら、口にした。硬さはそう気にならなかったらしく、「大丈夫だった」という。

 この何年かは、冬になるとメジマグロが恋しくなる。天然ブリの刺し身を食べたこともある。こちらの想定を超えた魚を勧められると、何か新しいものを発見したような気になって楽しい。

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