2023年6月4日日曜日

歩行者天国

                     
   いわき駅前の平銀座通りで日曜日(5月28日)、歩行者天国が開かれた。午前中夏井川渓谷の隠居で土いじりをしたあと、ホコテンをのぞいて昼食をとることにした。

駅前再開発ビル「ラトブ」に車を止めるため、駅前の並木通り(国道399号)に出た。銀座通りへはむろん、進入できない。駅前の大通りはラトブ側への右折が禁止されている。

大通りから一つ東側にある白銀の飲み屋街を抜けて、時計回りに大通りを横断してラトブの地下駐車場に入った。さすがに込んでいた。

ホコテンといってもラトブ駐車場からの出入りに支障がないように、ということなのだろう。実際、ホコテンの範囲はラトブ西側出入り口周辺から南の角までだった。

昭和40年代後半の歩行者天国を知っている人間には、規模は半分くらいに映った。いわき市のフェイスブック「いわきの『今むがし』」によれば、最初(昭和45年)は銀座通り商店街と本町通り商店街が協力して歩行者天国を実施した。東北地方では初のホコテンだった。

その後、昭和46(1971)、47年と銀座通りで独自に、1年を通して日・祝日にホコテンが開かれた。49年7月からは通りの延長150メートルに深紅のじゅうたんを敷き詰めて開催したという。

私は46年4月、いわき民報社に入社した。5月に仮社屋から元の並木通りの新社屋に引っ越した。以来、昼食をとるために近くの銀座通りや平和通りまで足を運んだ。ホコテンをぶらついたことももちろんある。

駅前を中心にした商店街はどこでも、車社会の進展に伴い、広い駐車場を持つ郊外の大型店に客を奪われるようになる。そこでいわき市でも、本町通りの西部と駅前の2カ所で再開発事業が展開された。さらに今、駅前西側の並木通りで再開発事業が進められている。

いわきの中心商店街に再びにぎわいを――。いわき駅前に再開発ビル「ラトブ」がオープンしたのは、平成19(2007)年10月25日。4~5階は市の総合図書館、1~3階は商業エリアだ。図書館へやって来た市民が、帰りに商業エリアで買い物をする“シャワー効果”をねらった配置になっている。

今回のホコテンも、それと連動したものだろう。ネットでホコテンの内容を確認すると、ステージイベント(歌やダンスなど)、飲食ブース(キッチンカーも登場)、物販ブースがあって、ラトブが平銀座商店会と共催した。事務局はラトブ内にある。

ホコテンをのぞいたついでに友人の店を訪ね(思わぬ買い物をしてしまった)、近くで昼食をとるつもりでラトブ内の「いわき横丁」を取り抜けようとしたら、エスカレーターの前に弁当が並んでいた。

結局、ここでサンドイッチなどを買い、家へ持ち帰って遅い昼食をとった。これも、シャワーならぬホコテンの“さざ波効果”だろう。

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