2023年6月30日金曜日

ネギの種を冷蔵庫へ

                      
 この時期の「ネギ仕事」が完了した。6月27日の夕方、陰干ししたネギの種=写真=を、乾燥剤とともに小瓶に入れて冷蔵庫にしまった。秋の種まき時期(目安は10月10日)まで冷温保管をする。

ネギの採種は、ネギ坊主の様子を見て決める。殻が割れて黒い種がのぞき始めたら、採りごろだ。これだけは人間の都合で先延ばしにできない

今年(2023年)は――。なぜかネギ坊主の出来が遅れた。それでも徐々に大きくなり、6月に入ると回収時期を計るようになった。

6月11日の日曜日は雨。傘をさしてネギ坊主を見る。全体が黒ずんではいるが、種の入っている殻は、まだ割れるところまではいっていない。回収は1週間後、そう判断した。

ところが、その1週間後の日曜日、ネギ坊主はかなり殻が割れていた。ざっと見て、種の3分の1はこぼれ落ちたようだった。すでに首を垂れたのもある。急いで回収し、自宅に持ち帰って、茶の間の縁側で陰干しをした。

 それからは乾燥具合を見ながら、ネギ坊主を振ったり、もみしだいたりして、種と殻を分けた。これを何日か続けた。

 なかにはまだ湿っぽい殻もあった。梅雨のこの時期、すっかり乾燥させるにはけっこう時間がかかる。

一つの殻にはどうやら三つのベッドがあって、それぞれ種が二つ、抱き合うように形成されるらしい。種は殻の数の6倍、ということだろうか。

 乾燥がすむと、いよいよ「種選り」だ。実用書には、殻やごみはフーフーやって取り除くとあるが、なかなかうまくいかない。種まで飛ばしてしまう。

で、ある年から、ネギ栽培の師匠から学んだやり方に切り替えた。フーフーやる「風選」ではなく、水を利用した「水選」だ。これだと簡単に種を選り分けられる。

ステンレス製のボウルに同じステンレス製のザルを重ね、殻やごみと一緒にネギの種を入れる。そこへ水をたっぷり張ると土はボウルの底に沈み、種はザルの底に残る。

殻や中身のない種は軽いので浮く。浮いた種は発芽しないから、容赦なく殻やごみと一緒に捨てる。ザルの底に残った種だけを新聞紙の上に広げて陰干しする。

あっという間に殻が割れて種がこぼれたためか、今年は思ったようには種が採れなかった。しかし、まあなんとか次のいのちを確保することはできた。

といっても、種は簡単に途絶える。その危険が常にある。しかもネギの種は寿命が短い。持って2年だ。

栽培し続けないことには種が残らない。「年寄り半日仕事」で、土いじりも2~3時間で切り上げることが増えた。とりあえず、三春ネギだけは、という思いで、栽培を続けている。

小さな曲折はあっても、6月中に今年秋にまく分は確保した――それこけでも良しとしよう。

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