今年(2019年)は、白菜を漬けると早いうちから表面の水に白い膜(産膜酵母)が張った。暖冬で乳酸菌の活動がよすぎたのか、日を追って酸味が増した。白菜漬けの出来としてはあまりよくない。3月半ばに白菜漬けが切れたのを最後に、大型連休まではキュウリの古漬けと市販の漬物でつなぐことにした。
キュウリの古漬けは、去年夏、自分で栽培したものやもらったものを次々に漬け込んだので、結構な数になった。ときどき容器から引っ張り出しては水につけて塩を出し、薄切りにして食卓に載せた。3月後半からは何本かまとめて取り出したら、とうとう底に触れるようになった。4月20日過ぎに全部取り出すと、10本もなかった=写真。こうなったら、糠床の眠りを覚ますしかない。
糠床は冬の間、食塩のふとんをかぶって眠っている。例年だと、大型連休中に食塩を取り除き、新たな糠を入れて目覚めさせる。去年は、連休前には眠りを覚ました。今年もきょうあたり、糠床の入った甕を勝手口から台所に戻し、糠漬けの準備をする。そのための新しい糠も用意した。(温暖化が進むと、糠床の冬眠が短くなる? 家によっては温暖化と関係なく、一年中糠漬けをつくっている。わが家の目安ではそうなる)
捨て漬けの野菜は、まずはキャベツ。あとはカブ、大根、キュウリといったところ。なかでも、キュウリはすぐ漬かる。キュウリは、一年中出回っているので、旬の感覚が薄れた。糠漬けを再開すると、決まって歴史家の故佐藤孝徳さんの言葉を思い出す。「キュウリは、八坂神社の祭りが終わるまで食べない」。それはそれとして、これからはキュウリが糠漬けの主役になる。
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