茶の間では冬場、電気マットを敷き、こわれたこたつを座卓代わりにしている。南のガラス戸を背に、座いすの左側には本と資料、右側にはプリンター。この半年、新しく集めた本や資料がたまって3列になり、4列になって、足の踏み場もなくなった。
4月から5月にカレンダーが替わったとたん、塹壕(ざんごう)と化した茶の間の一角でキーボードをたたいていると、こたつに熱がこもって足が蒸れるようになった。反対側のカバーをめくって通気をよくする。とはいっても、熱は半分も逃げない。夏はさらに熱気が部屋にこもり、庭からの照り返しが背中を焼く。
まずは本と資料の整理、そしてこたつカバーの取りはずし――。毎年、大型連休の前後になると、声がかかる。「なんとかして!」。今年(2020年)は5月中旬のある日、初夏の陽気に誘われて重い腰を上げた。
電気マットを片づけるには、本と資料をよけないといけない。その整理にはけっこう時間がかかる。ごちゃ混ぜにならないよう、資料を確認しながらわきに移す。用済みの本と資料は2階に持って行く。こたつの上の小物、文具入れなどは、置いた場所を忘れないように必ず指差し呼称をする。
こたつを動かし、電気マットをはずして掃除機をかけ、きれいになったところで、再び座卓代わりのこたつを戻し=写真、小物・文具入れを載せる。必要な本と資料をまたわきに置く。こたつには薄いカバーが1枚。通気はいい。こうして半日がかりでやっと茶の間が夏に模様替えをした。
ところが、5月は寒暖の変動が大きすぎる。夏に近い暑さと冬に近い寒さが交互にやってくる。茶の間の模様替えに合わせて石油ストーブも片付けようかと思ったが、そのままにしておいた。正解だった。ズボンやシャツを薄手のものに替えたから、よけいに足や背中が冷える。ここ数日はそれでストーブをつけっぱなしにしている。
水曜日(5月20日)にはマスクをして、行政区の役員さんに回覧資料を届けた。北東からの風が冷たかった。オホーツク海に高気圧がある。そこから列島に向かって「ヤマセ」が吹いてくる。首筋がスース―した。マフラーがほしいくらいだった。きょう(5月23日)はさらに、梅雨のような雨。
暑い日にはガラス戸を開ける。寒い日には石油ストーブをつける。1年で一番好きな5月なのに、一番体のコントロールが難しい。コロナ禍の今、風邪をひいて熱を出すようなことだけはしたくない――それだけを念じている。
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