2020年5月26日火曜日

味噌かんぷら

きのう(5月25日)は、晩酌のつまみに小芋(いも)の「味噌(みそ)かんぷら」が出た。油でギトギトした感じがなく、さっぱりした甘味噌が小芋にうまくからみ合っていた。
「かんぷら」はジャガイモ。花が咲きそろったばかりだから、収穫にはまだ早い。といっても、もう何年もジャガイモを栽培していない。日曜日、夏井川渓谷の隠居の菜園で、片手三角ホーを使って草むしりをしていたら、土のなかからころがり出てきた。“ふっつぇ”だ。

いわき市教委『いわきの方言』調査報告書(平成15年刊)によると、「ふっつぇ」は「どこからともなく種が飛んできて、知らぬ間に自然に生えること」をいう。こぼれ種から生えるシソやミツバはまさしく「ふっつぇ」だ。

 ジャガイモは、種ではなく、種芋で増える。が、栽培時、地中に取り残された小芋がある。それが毎年、芽を出す。葉を残しておくと、6~7月に小芋がとれる。この何年かは、それを「味噌かんぷら」にして楽しんでいる。今年(2020年)は大人の親指~小指大の小芋30個余がとれた=写真。「味噌かんぷら」にちょうどいい分量だ。

 自分のブログで調理の仕方を確かめる。①小さなジャガイモを、皮をむかずによく水洗いする。大きなものは二つ割りにする②鍋に食用油を多めに入れ、ジャガイモをよく炒(いた)める③そこへ砂糖・味噌を入れ、多めに水を差してよく煮る④汁気がなくなるまで煮込む――。

調理時間を短縮するにはこんなやり方もある。小芋を皮のままレンジで2回「チン」したあと、食用油でさっと小芋を炒め、味噌と砂糖、醤油(しょうゆ)を加えて味を調える。今回は時間がないので、「解凍」ボタンを押して小芋を温めたそうだ。

 ここからは付けたり――。「味噌かんぷら」は福島県の郷土料理ということだが、似たようなものに、山梨県の『せいだのたまじ』(ジャガイモの味噌煮)がある。いわき地域学會の先輩に教えられた。ほかにもあるのでは?と検索したら、飛騨・高山にジャガイモの小芋を使った郷土料理「ころいもの煮付け」があった。

 江戸時代、甲斐国(山梨県)や小名浜、飛騨でジャガイモの栽培を奨励した幕府の代官がいる。中井清太夫。その赴任地とそれぞれの郷土料理が重なる。

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