社会に閉塞(へいそく)感が広がった。今も第二波の渦中にある。とはいえ、ここにきて社会への窓が少し開いてきたようにも感じる。その裏には「コロナ禍馴(な)れ」がないわけでもない。そんなときには経緯を振り返り、原点に立ち返ってみるのが一番だ。以下、いわきおどり中止までは拙ブログによる。
1月が過ぎ、2月に入るとメディアがたびたびコロナ問題を報じ、感染が中国から周辺国へ広まりはじめたと思ったら、あっという間にパンデミック(世界的大流行)になった。
4月16日、東京都などの大都市圏だけでなく、すべての地域に緊急事態宣言が出され、いわき市でも「感染防止一斉行動」が実施された。中身は①小・中学校の一斉休校②幼稚園・保育所・放課後児童クラブの一斉休園③公共施設の原則休館――などだった。
それから1カ月余り。緊急事態宣言の解除を受けて、5月21日に市立図書館や美術館が再開された。市内の小中学校も同日から段階的に、6月1日からは通常授業に戻った。
身近なところでは、「3密」を避けるために区内会やいわき地域学會の会合・行事を延期・中止し、それぞれの総会も書面審議に切り替えた。
夏に開催予定だった東京オリンピックは来年(2021年)に延期された。いわき市内でも、2月のいわきサンシャインマラソン大会、8月の小名浜全国花火大会、いわき七夕まつり、いわきおどりが中止になった。
それでも、少しずつ社会は動き出している。それに合わせて8月30日、仲間4人で四倉の「八茎巡検」を敢行した。目的は銅山跡や滝を見ることだった。個人的には今、いわき市内で爆発的に広がっている「ナラ枯れ」が気になるので、その様子も確かめた。幸いというべきか、夏井川渓谷の下流部のような惨状はみられなかった=写真。
公共施設も再開と同時に、3密を避ける対策を取っている。地域学會の市民講座は市文化センター視聴覚教室が会場だが、ここでは受講者の数を10人ちょっとに制限せざるを得ない。同センターの大会議室や大講義室をとなると、他団体と競合する。9月は先を越された。10月、ようやく中会議室が予約できたので、書面審議による総会後初めて、活動再開のメドがたった。
それと前後して、役所がらみの会合も開催されるようになった。個人的にはきのう(9月10日)が秋の第一歩で、10月に入ると、区内会も含めて役員会その他で少しあわただしくなる。
コロナ禍、長梅雨、酷暑――。人間と人間のつながりのなかで、そして人間と自然のつながりのなかで、これまでの日常のあり方を問い直す機会になった、と思いたいのだが、3・11のときと同様、「喉(のど)元過ぎれば熱さを忘れる」になりかねない面もある。(きょうは東日本大震災から9年6カ月の月命日、そしてアメリカの同時多発テロ事件が起きた日でもある)
そういうときには、自分にカツを入れる。日曜日(9月6日)に開かれた自主防災組織リーダー研修会でもいわれたことだが、車のガソリンが半分になったら満タンにする――それが日ごろから災害について考える原点になるのだ、と。
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