台風19号がいわき市を襲ってから、間もなく11カ月――。日曜日(9月6日)に市消防本部会議室で、平地区自主防災組織リーダー研修会が開かれた。平消防署が主催した。
2月にも市文化センターで、自主防災組織・防災士の合同研修会が開かれた。こちらは市危機管理課が主催した。
2月の研修会では主に情報の入手の仕方を学んだ。今回は、2月にも報告のあった台風19号襲来時の消防の活動状況をおさらいし、さらに7月下旬、該当する地域に全戸配布された夏井川水系の新・洪水ハザードマップについて、主な改訂ポイントを学んだ。
2月のときとは変わって、研修会はコロナ問題を考慮し、長机に1人、計十数人だけの受講になった。前日も行われたという。つまり、去年(2019年)までは1回で済ませていたのを2回に分け、さらに新・洪水ハザードマップで被害が想定される行政区に絞って案内を出した、ということらしい。
新・洪水ハザードマップの全戸配布に先立って、神谷地区の区長を対象に事前の説明会が開かれた。今思えば、改訂版をいきなり配るとショックが大きいので、あらかじめ概略を区長に伝えておこう、ということになったのだろう。
想定最大規模降雨量を「70年に一度」から「1000年に一度」に改訂した結果、私が住む神谷地区は浸水深があらかた3~10メートル未満になり、戸建て住宅は2階まで浸水する。これまでは「垂直避難」(要するに、家で雨風をやり過ごす)も有効だったが、今後はそれさえ危ない、という評価に変わった。
それを端的に示す資料が用意されていた。わが家の場合の浸水予想図=写真=で、最大浸水深は4.32メートルとあった。2階まで完全に水没する。ということは、わが行政区はおろか隣接行政区も、その下流側も、一面、湖のようになる。ちょっとした雨が降ると、すぐ家の前の歩道が冠水する。最悪、そこから2階の屋根の下まで水が増していくのだ。想像するだけで気が滅入る。
前にも書いた改訂ポイントをまた書く。堤防決壊に伴う「氾濫(はんらん)流」や河岸浸食の発生が想定されることから、堤防のそばに「家屋等氾濫想定区域」が表示された地区がある。建物そのものが流される危険性もある。
一番近い避難所は山際の平六小、山の上の市北部清掃センターに併設されている北部憩いの家だが、小学校は校庭が水没するため、車による避難はできない。結局、「みずからの命はみずから守る」「いっときも早く安全な親類・知人・友人宅に避難する」――これを徹底するしかない、ということだった。
今年も台風の季節を迎えた。台風10号は、太平洋高気圧が西に張り出しているため九州地方を北上したが、その縮小に伴って今後は本州、東北地方を直撃するようになる。去年の19号と同じように、「大雨特別警報」が発表されないとも限らない。
講師は、車の燃料を満タンにしておくことも強調した。東日本大震災に伴って原発事故が起き、避難しようとしたら車のガソリンが半分以下だった。これに懲りて、この9年、メーターの針が半分を割るとすぐ満タンにするようにしている。この点は習慣化したので心配はない。
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