コロナ禍で広まった言葉のひとつに「マイクロツーリズム」がある。私がときどき敢行する「山里巡り」、これもマイクロツーリズムに入るだろう。
今年(2020年)夏の例でいうと、月遅れ盆が明けた8月16日、区内会で精霊送りの行事をすませ、夏井川渓谷の隠居で土いじりをしたあと、川前―三和(差塩・下市萱)―好間を巡った。下市萱の直売所「三和ふれあい市場」でカミサンがナスや漬物・梅干しを買った。併せて、沿道のナラ枯れの状況をチェックした。
9月は13日、大久町の新谷窯工房へ新作展を見に行った。ついでに、ナラ枯れの様子を確かめようと、山麓線(県道いわき浪江線)を木戸川まで北上し、平地の国道6号に出て「ここなら笑店街」を訪ねた。ここでもカミサンがキュウリなどを買った。
きのう(9月20日)の日曜日は――。4連休とともに秋の彼岸に入ったので、カミサンの実家の墓を掃除し、花と線香を手向けたあと=写真、夏井川渓谷の隠居で土いじりをした。「昼食は?」「小野町で」となって、県道小野四倉線を駆け上がった。
1年前、夏井川渓谷の隠居~小野町~平田村~三和(いわき)~自宅というルートで山里巡り、つまりはマイクロツーリズムを楽しんだ。そのとき初めて、小野町のイタリア料理店でピザを食べた。今回もそれと同じ店、ルートで車を走らせた。店の前の駐車場がふさがっていた。正午過ぎだから空いている方がおかしい。それだけ人気の店であることがわかる。
ではと、以前入ったことのある郊外の食堂でラーメンを食べた(念のためにいうが、あの有名店ではない)。自動車道が近いせいか、横浜・郡山・会津と車のナンバーもさまざまだった。
昼をすませたら、あとは決まっている。あぶくま高原道路を利用して平田村の道の駅へ直行し、買い物をした。駐車場がほぼ満パイになるほど込んでいた。みんなマスクをしている。今さらながらに不思議な光景だ。
道の駅がそんな具合だから、国道49号も込んでいた。日曜日なのにトラックが何台も走っている。(あとで知人から聞いたが、国道6号も込んでいたようだ)
ナラ枯れはどうか――。好間・大利(閼伽井嶽側)の沿道に茶髪の大木があった。8月16日には気がつかなかった。さらに下って好間町内に入ると、好間高校の裏の山が赤く染まっている。高校の裏には好間川が流れ、すぐ山になっている。山は切り崩されて工業団地ができた。吉野せいの作品集『洟をたらした神』に登場する菊竹山だ。菊竹山の注釈にナラ枯れを加えないといけなくなった。
平市街の西部、カミサンの実家のある久保町から松ケ岡公園の方へ向かうと、踏切から左手に見えるトンネルの右上、ここにも茶髪の木があった。「県社」(子鍬倉神社)の西端斜面に生えている大木だ。低地の集落の周辺、街なかの丘あたりの森がカシノナガキクイムシにやられていることを知る。
同時に、今度の4連休は「制限緩和」もあって人の移動が広範囲に及ぶはずだから、2週間後、コロナの感染状況がどうなっているか、3密対策を続けながら注視する必要がある。
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