2020年9月13日日曜日

アシナガバチ騒動

        
 小5の孫をサッカーの練習へ送って行くことになった。時間がきて迎えに行くと、玄関前に中1の兄と一緒に座っている。カギがないので家に入れないのだという。いつもはカギを持って学校へ行く。どちらも忘れたらしい。“学童保育”にやって来るもう一組のジイバアならカギを持っている。「カギは?」と聞かれても、「持ってない」と答えるしかない。

そこへ父親から電話がかかってきた。天候が急変したためか、練習会場が替わった、別の人が送ってくれるという。それはいいのだが、孫は家に入れないのでサッカーの用意ができない。結局、練習は休んで、わが家で母親の帰りを待つことになった。

わが家に着くと茶の間で一休みする間もなく、下の孫が声を上げた。「アシナガバチがいっぱいいる」。見ると、天井の南側の梁(はり)に何匹もかたまっていた。またか! 2週間ほど前、同じ茶の間の北側の梁に、やはりアシナガバチが群れて止まっていた=写真。

アシナガバチの巣が茶の間の外、ポリカーボネートの庇(ひさし)にあった。ある日、その巣が消えた。物置代わりのスチール戸棚が下にある。その上の猫の寝床(元は人間の乳児を入れたわら製の“えじこ”)に落下していた。連日の酷暑で巣の付け根の“のり”が解け、庇からはがれ落ちたのだろう。

巣は、横倒しになってはいるが無事のようだった。働きバチたちが巣にとりついて守っている。きのう(9月12日)、そっとのぞいたら数が増えていた。

茶の間の梁に何匹も止まっていたのは、巣の落下に気づいてから1週間後だった。1匹や2匹、迷い込んでくることはある。が、ここまでかたまっていると人間の暮らしに支障が出る。カミサンがたまたま手元にあったゴキブリ用の噴霧器でシュッとやったら、ハチたちは姿を消した。

今回は孫たちがいる。茶の間から別の部屋へ移動させたあと、私がシュッとやった。すると、ハチたちはパニックに陥って四方八方に散らばり、くるくる飛び回る。こちらに向かって来るものがいる。それに向かってシュッとやる。またシュッとやる。それを繰り返しているうちに、畳に落下するものが相次いだ。

なかには座卓や座布団の陰になって見えないハチがいる。中1の孫のカバンの中にもぐりこんだものもいるかもしれない。右手に軍手を2枚重ね、座布団をつまみ上げたり、カーテンの陰を見たりしながらハチを拾い集めた。

孫の靴もひっくり返してトントンやる。上の孫のカバンから教科書を出して中を見る。大丈夫だった。(カバンはかなり重い。中1はこれを毎日背負って登下校するのか)

カギがなくて家に入れないと思ったら、今度はアシナガバチだ――。孫たちは「なんていう日だ」と思いながらも、半分はハプニングを楽しんでいるようだった。

いくら“翅(はね)を持った隣人”とは言え、危険な生きものには変わりがない。人間のテリトリーに入り込んで居座ろうとしたら、遠慮してもらうしかない。きのう天井を見たら、まだいた。1、2、3匹。やはり、梁に止まっている。しかたない、またシュッとやった。

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