2021年3月20日土曜日

あちこちに春の花が

                      
 前日の陽気とは打って変わって、ややひんやりしたきのう(3月19日)朝――。台所から庭を見てカミサンがつぶやく。「プラムが咲いてる」。ご飯を食べたあと、カメラを手に庭へ出た。刷毛でうっすら白く塗られたような雲をバックに、白い花を咲かせたプラムの枝にスズメが来て止まった=写真上1。おや、花をつついているようだ。スズメはそんなこともするんだっけか。

 写真を撮ったあと、過去の拙ブログでプラムの開花・満開時期をチェックする。開花日がはっきりしているのは、早い順から3月22日(2020年)、同25日(2019年)、同27日(2018年)で、ほかは満開のころが記録されている。その時期は3月30日(2016年)、4月4日(2015年)、同6日(2017年)、同10日(2014年)。

今年(2021年)は、自分のブログの記録の上では最も早い開花になったようだ。

気象庁のサクラの開花発表はソメイヨシノが基本。日本列島は南北に長いため、沖縄県や奄美大島の名瀬はヒカンザクラ(緋寒桜)、北海道は札幌や室蘭・函館を除いてエゾヤマザクラが観察木になる。ヒカンザクラは、1月中旬には咲く。何年か前の2月に台湾を旅行したとき、この花に出合った記憶がある。

東京では3月14日にソメイヨシノが開花した。その直後から、東北最南端のいわきでも「しだれ桜、全部で5輪、開きました」「お墓参りに行ったら桜が二輪開花」といった情報がフェイスブックにアップされるようになった。サクラ以外の春の花も咲き出した。

古い人間には、まずはソメイヨシノだ。それが咲くと「春」になる。ところが最近は、マスメディアも前のめりになっているらしい。

ソメイヨシノを待ちきれずに、オオシマヤマザクラとヒカンザクラの自然交雑から生まれた早咲きの「河津桜」を追う流れが強まった。しかし、「地ザクラ」ということでいえば、そこにあるソメイヨシノ、あるいはヤマザクラ系をちゃんと見て伝えることも大切だろう

きのう朝、街へ行ったついでに、早咲きで有名な平市街のソメイヨシノ(エドヒガンザクラという説もある)を見た。満開だった=写真上2。すると、ほかに見た春の花があれこれ思い浮かんだ。同じ日、街へ行く途中で、満開のユキヤナギの花を見た。何日か前には小川町の平地でハクモクレンの花を見た。似たような花のコブシは平の住宅地で。

帰りは、いつものように夏井川の堤防を利用した。今は操業を停止している工場の裏手にソメイヨシノが10本余り植わってある。その1本に花が二つほど咲いていた。

きのうは昼前、また街へ出かけた。帰りは堤防ではなく国道を戻った。塩地内のコンビニへ寄って買い物をした。国道へ出たら、車道と歩道を分ける縁石のへりに1輪、鮮やかな黄色い花が咲いていた。セイヨウタンポポだ。

家に着くと、玄関のそばでヤハズエンドウ(カラスノエンドウ)が生えているのに気づいた。根元に一輪、赤紫色の小さな花を付けている。

なんだか今年の春は、順序に関係なく花が入り乱れて咲くような感じがする。いや、それはフェイスブックなどで花の情報に多く接しているからか。

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