雨上がりの木曜日(4月15日)早朝、夏井川渓谷の隠居へ車を走らせた。日曜日(4月11日)、庭のシダレザクラの樹下から食菌のアミガサタケを採った。4日後、また生えてきたかもしれない。食欲を抑えきれなくなって、朝めし前に確かめに行った。ヤナギの下の泥鰌(どじょう)、だった。アミガサタケの代わりに、シダレの花びらが地面を覆っていた。
北神谷(平)から山田古湊(四倉)を経由し、山腹の広域農道(四倉)と国道399号(小川)を利用して渓谷に入った。
3月25日に広域農道で交通死亡事故がおきた。小川へ向かっていた大型バイクと四倉へ向かっていた軽乗用車が衝突し、バイクの男性が亡くなった。なぜ対向車両が少ない山道で大事故が起きたのか。ときどきこの道を利用する人間としては原因を知りたい、同じような事故が再び起きないためにも――という思いが強い。
事故のあった日から2日後、朝めし前に隠居へ出かけて土いじりをした。帰りに広域農道を利用した。そのときは現場を確認しただけに終わった。さらにそれから1週間後、やはり隠居からの帰り、広域農道を利用して草野の魚屋さんへ直行した。
現場は仁井田川の渓谷に近い右岸、小川側から下る坂道がやや緩やかになったところだ。
東の四倉方面から見た方が説明しやすい。東から西へ伸びる道路はいったん谷底に向かって下り、八茎橋を渡って今度はややきつい上り坂になる。その坂はほぼ一直線だが、途中、少し平坦な部分がある。坂~平坦~坂~平坦の繰り返しで、カーブしながら小川との境の上岡トンネルへ続く。
その道を西の小川側から進んで現場に着き、車を止めて周りを見たとき――。前方の道路が視界から消えているのに気づいた。視界の先にあるのは空と対岸の山=写真上1。運転中は意識しなかったが、車を止めて初めて見通しの悪い場所で事故が起きたのを知った。
閑話休題。去年(2020年)の5月中旬から古巣のいわき民報に、「夕刊発・磐城蘭土紀行」と題して拙ブログを掲載している。今年4月にはFMいわきでも、週に1回、「FM発・磐城蘭土紀行」というかたちでおしゃべりを始めた。
金曜日朝9時半からの「まちの横顔」というコーナーで、きのう(4月16日)はこの事故を取り上げた。現場に行ってわかったのだが、ほんの一瞬、空しか見えない(正確には空と山しか見えない)場所がある、ドライバーには瞬間的に死角ができる、センターラインは白い破線だが、その場所ははみ出し禁止の黄色い実線にした方がいい、といったことを話した。
その延長で、朝めし前、アミガサタケの確認に向かった際、四倉側から広域農道に入って坂道の見通しがどうなっているかを確かめた。坂の上の平坦部(事故現場)へ向かっていくと、空と丘陵の一部しか見えない=写真上2。事故後、3回この道を通って、真っすぐな坂道でも道路形状によって死角ができることを、やっと頭にたたき込んだ。
0 件のコメント:
コメントを投稿