日曜日(8月22日)は朝8時半ごろ、夏井川渓谷の隠居に着いた。街では5時台にちょっと雨が降った。渓谷も雨上がりだったのだろう。尾根が霧に包まれていた。谷からもうっすらと霧がわいていた。
庭の草むしりが追いつかない。キュウリを収穫したあと、支柱の周りの草を引いた。長靴を履いていないとズボンがびしょびしょになる。それほど草が伸び、雨粒をまとっていた。
フィールドカートに腰を下ろし、右手にねじり鎌、左手は草を握って土をほぐしながら根をはがす。と、匍匐枝(ほふくし)も一緒にはがれる。
イネ科で匍匐枝があって、そこから根を下ろして増えるものといったら、メヒシバだろうか。とにかく同じ草がびっしり生えている。
キュウリの周りをきれいにするだけで1時間はかかった。とりあえず風通しがよくなったことでよしとする。
あとはカメラを首からぶら下げて庭のあちこちを見て回る。落ち葉につく微細なキノコに子嚢(しのう)菌の「コッコミケス属」というのがあるそうだ。フェイスブックにアップされているのを見て知った。庭の落ち葉をひっくり返したが、それらしいものには出合わなかった。もっとよく勉強しないと見えてこないのかもしれない。
昼食は小野町か平田村で――。いつものマイクロツーリズム(山里巡り)が頭をよぎったが、市境を超えるのは避けて山の陰、三和町下永井の「いこいの学校
長居小」で買い物をし、近くにある「農家そば屋」で十割そばを食べることにした。長居小も、農家そば屋も土・日だけの営業だ。
過疎と高齢化が進む山間部のひとつ、三和地区では2015年春、小中学校の再編が行われ、5小学校が三和小(旧沢渡小)1校に、4中学校が三和中1校に統合された。
「長居小」は旧永井小だ。廃校施設利活用事業にNPO法人のMOCCS(モックス)」が手を挙げ、2019年11月、「いこいの学校 長居小」としてオープンした。
そこからやや差塩寄りの上永井に古民家を利用した「農家そば屋」があった。谷あいの宇根尻(川前町)から差塩(さいそ=三和町)へと山道を駆け上がり、上永井へ下る。年に1~2回はこのルートで農家そばを食べに行った。
古民家での営業が終わったあとは、そばを打つおじいさんが自宅の倉庫を改造して十割そば屋を開業した。まだ入ったことはない。
「長居小」で「ねぎみそせんべい」などを買い、スタッフと話していると、おじいさんにそば打ちを習っているという。「長居小で教えてもらって来た、といってください」というので、そのとおりにした。
前の店もそうだったが、ここでも野菜てんぷらそば=写真=を食べた。野菜は朝採れ。鮮度は抜群だ。私らも含めて、街から食べに来る人がけっこういるようだ。
ちょうど食べようかというとき、地の底から突き上げるようにドドドドときた。福島県沖が震源だった。浜通り北部は主に震度4、いわきなどの南部は3だったが、この10年の経験からいうと上永井は4に近かった。
ま、野菜天そばを食べ終わるころには、味に意識が集中して地震のことはすっかり忘れていたが。
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