庭のミョウガは年に2回楽しめる。春、「ミョウガタケ」が芽生えてのびる。初秋、「ミョウガの子」が茎の根元に現れ、花を咲かせる。どちらも汁の実や薬味にする。
まずは4月下旬。カキの木の下でミョウガタケの発生を確かめる。その芽が5月の連休明けには10センチほどに伸びる。それをカットする。
ミョウガの子は8月中旬が目安になる。月遅れ盆が終わると同時に、茂ったミョウガの根元をチェックする。つぼみが現れたら花が咲く前に摘む。
ミョウガの子は、この10年の記録を見ると出現時期が遅れ気味だ。去年(2020年)は1カ月以上遅れて、9月末に摘んだ。
朝、歯を磨きながらチェックする。月遅れ盆のころは、影も形もなかった。今年も出現が遅れるのか――。1週間ほどたった8月下旬になって、白っぽい花が咲いているのを見つける。周りを探すと、もう一つ。二つをねじりながら摘んで水洗いした=写真。
ほんとうは花が咲く前に摘むのがいいのだが、このごろは目がかすんで花が咲かないと見つけにくくなった。ともかくも今年の初収穫だ。
スーパーなどでは春のミョウガタケも売られているのだろうが、買ったことはない。なにしろ庭に次々と新芽が現れる。
栽培物のミョウガの子は早い時期からスーパーに並ぶ。それを我慢して、庭にミョウガの子が出るのを待つ。待ちきれないときには、近くの直売所から買う。先日は4個で100円だったという。初収穫は2個だったから50円か。
汁の実と薬味以外にどんな食べ方があるか。甘酢漬けがある。てんぷらがある。和え物がある。
簡単に自分でできるものをと、糠漬けにしたことがある。イマイチだった。浸透圧がよくはたらかないのか、しんなりしない。味もしみこまない。
皮をむかないで入れたウドがそうだった。皮をむいたとたん、ウドはしんなりと漬かってうまかった。ミョウガは皮の連続だから、むくわけにもいかない。いや待て、縦に四つ割りにしたらどうだろう。今度それを漬けてみるか。
糠漬けよりも即席漬けがいい。それを思い出した。まずは初夏、カブとキュウリの一夜漬けに、風味用として庭のサンショウの木の芽とミョウガタケをみじんにして加え、だし昆布も入れる。即席漬けとはいえ、風味・旨みが出る。これが最も好きな食べ方だ。
ミョウガの子が現れる今の時期は、キュウリとナスに、やはりみじんにしたミョウガを加えた浅漬けがある。
香味の正体は「α―ピネン」と呼ばれるもので、物忘れどころか集中力を高める効果があるそうだ。加熱すると香りは大きく減じるというから、やはり浅漬けが一番か。
ミョウガの子は花が出る前に食べるのがよろしいといっても、せっかくの「エディブルフラワー」(食用花)だ。花も、捨てずに食べれば供養になる。
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