2021年8月31日火曜日

日曜日の海岸道路

                     
 私だけでなく、カミサンも小名浜地区に用ができた。そのつど行き来するのは面倒だ。同じ日にまとめて用を足すことにした。

 日曜日は夏井川渓谷の隠居で過ごす。今はキュウリを摘むのと、草を引くのが仕事だ。そこで前日、隠居へ出かけてキュウリを収穫した。草引きは1週間遅らせてもいい。というわけで日曜日(8月29日)、海岸道路を利用して小名浜地区をめぐった。

 私の用事はひとつ。泉の奥、渡辺の農村景観を写真に撮ること。曇天だから、予行演習のようなものだ。時間的にはいつでもいい。

カミサンの用は、泉ケ丘のギャラリーいわきで開かれた「寺川真弓染織展」。その日が最終日だった。

もうひとつは、小名浜の私の知人宅からダンシャリをした本や衣類を引き取ること。引き取った本や衣類はカミサンがさばく。必要な人に橋渡しをする。前にも連絡がきて、本を引き取りに行った。

わが家から小名浜へは、夏井川の下流域に架かる六十枚橋を渡って、そのまま県道小名浜四倉線を南下すればいい。でも、せっかくの小名浜行きだ。六十枚橋を過ぎたらすぐ左折して堤防を河口へ向かい、海岸道路(県道豊間四倉線)に出た。

夏井川では上流の小川町から河口付近まで、立木伐採と土砂除去工事が行われている。六十枚橋から下流はどんな様子か、工事の進捗状況を確かめた。

海岸道路に出ると、白バイ2台が後ろからやって来た。スピード違反と一時停止違反でパトカーにサイレンを鳴らされたことを思い出す。途中で別の道へそれるまで、ちょくちょくバックミラーで白バイを確認した。

薄磯海岸に入ると、ごみ袋を手にした若い女性が堤防の内側を歩いていた。海岸を清掃するグループの一員だろう。グループに若い知り合いがいる。この日が活動日だったことを、あとで彼のフェイスブックで知る。

灯台下に新しい切り通しができた。開通して間もないことも若い知り合いのフェイスブックで承知していた。初めて通った=写真。ま、ショートカットといったところだろうか。

そのまま海岸寄りに、豊間から江名へと続く旧道を進む。大正中期、豊間村に開設された結核療養所「回春園」は戦後、国立緑ケ丘病院となり、やがていわき病院と改称される。東日本大震災で津波被害に遭い、小名浜野田に新築・移転した。病院の建物はきれいになくなっていた。

江名に入ると坂の途中に人だかりができている。道路左側の空き地には、祭りの装束をした子どもたち。道路の反対側には江名諏訪神社がある。

やはり別の若い知り合いのフェイスブックで、同神社の祭りが行われたことを知る。アップされた情報では、今年(2021年)も中止になると2年の空白ができる。継承のリスクを避けつつ、保護者や関係者が協力してコロナ対策をとりながら、三匹獅子舞を挙行したということだった。

小名浜までざっと30分。たまたま海岸道路を選んだのだが、それぞれに土地のいぶきのようなものを感じることができた。

江名では、歴史研究家の故佐藤孝徳さん宅で浜料理をごちそうになったことがある。近くを通ると、いつもその情景が思い浮かぶ。今度もそうだった。

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