海底火山の大噴火に見舞われたトンガは今、どうなっているのか。メディアによれば、国外との通信がほぼ途絶えている。近隣諸国からの情報では、火山灰が屋根に15センチも降り積もり、降灰で水が汚染された。飲料水の確保が大きな課題だという。
いわき市はオーストラリアの港湾都市・タウンズビルと国際姉妹都市を締結している。その町から東方の南太平洋にニューカレドニア、バヌアツ、フィジー、トンガなどがある。
いわきでは過去に2回、太平洋・島サミットが開かれ、東日本大震災から2年後の2013年には地球市民フェスティバルや太平洋諸国舞踊祭を組み込んだサンシャイン・フェスタが開かれた。
いわきの男性と結婚したトンガの女性がいる。彼女を介してトンガを知った市民は多い。私もそうだ。彼女は舞踊祭でも国のチームに加わって踊った。
きょう(1月19日)の県紙に彼女が載っている。親族や友人と連絡が取れず、不安を募らせているという。
さて、1月16日未明に防災ラジオで津波注意報の発表を知り、午後2時に解除されるまでは、トンガと海のことで頭がいっぱいだった。阪神・淡路大震災から27年がたつことをすっかり忘れていた。
1月17日の朝、新聞を手にして軽く失望する。「まだ『阪神大震災』か」。去年(2021年)もそうだった。おととしも、いやずっと前から1月17日になると、同じ感情がわいた。
朝日は「阪神・淡路大震災」、共同通信の記事を掲載する地方紙は「阪神大震災」。朝日も以前は表記が「阪神大震災」だった。去年のブログの抜粋を載せる。今年も去年と全く同じ思いになったので。
――朝日新聞の見出しに「おやっ」と思った。1月17日付1面で「阪神・淡路大震災」を使っている。朝日はいつ「阪神大震災」から「阪神・淡路大震災」に表記を替えたのか。
NHKは「阪神・淡路大震災」で通している。が、新聞は「阪神大震災」だ。なぜ「淡路」を省略するのか。「阪神大震災」では淡路島に被害がなかったことになってしまわないか。
気象庁は地震名として「兵庫県南部地震」と名づけた。政府は災害名として「阪神・淡路大震災」という呼称を決めた。地元の神戸新聞は共同通信に従わずに「阪神・淡路大震災」で一貫している。
朝日はいつから阪神・淡路大震災を使い始めたのか。ネットで調べると、2017年には両方の記述がみられる。私は、神戸新聞に倣うべきだと思っているので、やがて阪神・淡路大震災に統一するなら歓迎したい。
読売、毎日、産経、日経、共同、時事通信は阪神大震災のままだった。淡路抜きがどうにも解せない――。
今年(2022年)もネットで確かめた。地方紙は「阪神大震災」=写真。読売など全国紙もそうだった。共同、時事も。なぜそうなのか、どこかに「断り書き」がないものか。
1 件のコメント:
興味深く記事を拝読しました。
自宅で毎日を購読していますが、恥ずかしながら当日は見出しの表記を見過ごしていました。
私は今までずっと「阪神・淡路大震災」という名称認識していたので、淡路の省略は馴染みがありません。
雑誌記事(論文)では、「阪神・淡路大震災」の表記のものが多い印象です。私が論文検索サイトで少し調べた範囲での話ですが。
報道元が被災地のメディアか他方のメディアかといった違いも、関係があるかもしれません。地名は大事です。
災害とメディアに関しては、いつの時代も考えさせられます。
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