3・11を思い出させるような3月16日深夜の大地震だった。それからきょう(3月21日)で5日目。人に会うと、「どうだった?」。カミサンたちの情報交換が続く。
広域都市いわきは震度5強と5弱に分かれた。市の本庁舎がある平梅本と山間部の三和町は5強、小名浜と錦町、平市街の裏山、平四ツ波は5弱。私が住んでいるところは梅本より四ツ波に近い。
いわきの場合、3・11は震度6弱、今度の地震と「双子」のようにいわれる去年(2021年)2月13日深夜は5強で、やはり3・11は被害が飛び抜けて大きかった。わが家は「大規模半壊」に近い「半壊」判定だった。
相馬市は3・11が6弱、去年と今年が6強と、震度が3・11を上回った。被害の程度が察せられる。
さて、これは先日も触れたことだが、わが家では階段に積んである本の落下具合で「体感震度」を測る。棚から落ちた小物の量も3・11を基準にして比較する。それで、平梅本より平四ツ波の震度に近いという判断をした。
16日深夜は、日付が変わったばかりのうちに1階・居間部分を片付けた。2階は「寝て起きたあとに」と決めたのはいいが、「同規模の地震があと1週間は起きる可能性がある」と気象庁がいうので、まだそのままにしている。
ある家に用があってカミサンが出かけた。アッシー君を務めた。用が済んで車に戻ると、「2階はまだあのまま、一人暮らしなので、片付けてないんだって」。3月16日のことかと思ったら、3・11の話だった。
わが家も2階は物置みたいになっている。落下物はしばらくそのままにしておくか、次第にそんな気持ちがふくらむ。
ある家では、その落下物が3・11よりひどかったという。当たり前のことだが、家によって、場所によって被害の程度や感覚は違う。
まだ確かめてないところがあった。夏井川渓谷の隠居だ。これも3・11が基準になる。あのとき、瓦屋根は無事だった。が、下の庭と隔てる石垣の一部が崩れた。ブルーシートをかけたきりで、今もそのままにしている。
室内はどうだったか。置時計が安定の悪いボックスごと落下し、台所のこまごましたものが散乱していたほかは、蛍光灯の傘がずれたり、雨戸の内かぎがゆがんではずれなくなったりした。
その後も大きな地震があったが、状況は変わらない。で、きのうの日曜日(3月20日)、様子を見に行った。室内はほとんど変化がなかった。食器棚の茶碗とコップがガラス戸に倒れかかっていたので、それを直した。
ただ一つ、3・11のときがそうだったように、茶の間の蛍光灯の傘がはずれていた=写真。電気をつけたら、間もなく内側の蛍光灯が消えた。
寿命か。カミサンが型式番号をチェックしたあとに見たら、給電ソケットがはずれている。ソケットを差し込むと再び点灯した。その程度の被害で済んだ。渓谷の集落は岩盤の上にある。それが揺れを抑える役割を果たしているのだろうか。
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