このところ、キュウリのお福分けが続く。インゲンやナス、ジャガイモも届く。キュウリが大好きな人間としてはありがたい。
キュウリは、しおれるのが早い。時間がたてばたつほど、水分が飛んで張りとツヤが失われる。すると、内部もみずみずしさが消えて綿のように白くなる。
ここまで放置していたら、浅漬けにしてもおいしくない。ましてや、サラダにもならない。要は、食べ物ではなくなるということだ。
まずは糠漬けにする。今の時期なら朝、糠床に入れると晩には食べられる。朝に食べようと思ったら、前の晩に入れる。
水分がたっぷりのもぎ立ては、漬かってもあおあおとしている。シャキッとしていてやわらかい。夏の暑さにぴったりの一品だ。
このごろは一度に4~5本漬ける。それを冷蔵庫に置いて1本ずつ取り出して食べる。朝は朝で食べきるならいいが、食が細くなった年寄りにはどうしても余ってしまう。なかなか減らない、となれば、何日かはただただ糠床をかき回すだけになる。
毎日糠床をかき回してはキュウリを入れて漬ける、これがほんとうの活用法だが、核家族ではどうしても食べる量が限られる。
お福分けが重なると、糠漬けだけでは食べきれなくなる。カミサンはキュウリのたたきをつくる。すりこぎでキュウリをたたき、適当な大きさにちぎる。これに、おろしたショウガと刻んだニンニク、醤油、ごま油、酢を加えて一晩冷やしたものを食べる。ニンニクが効いていて、糠漬けとはまた違った味を楽しめる。
晩酌のつまみには、生のキュウリもいい。適当な長さに刻んでスティック状にし、味噌をつけて食べる。
先日は、スティック状にしたものを、味噌を加えて炒めてもらった。私の注文で、アスパラガスに似た柔らかさがおもしろかった。キュウリの青臭さがほんのり残っていた。これはスティックをさらに薄くすれば消えるかもしれない。
別の日は、乱切りにしたのを、塩をまぶしてプラスティック容器に入れ、一夜漬けにした。こちらは塩だけなのでみずみずしさを味わえるが、「かけらが大きすぎる」とカミサンからは不評だった。
ある晩、というよりは最近のいつもの食卓だが――。おかずにはキュウリとワカメの酢の物、キュウリの味噌油いため、糠漬け、ナスの煮びたし=写真=と、ほぼキュウリ尽くしだった。
きのう(7月13日)もキュウリの料理が何皿も出た。「まるでカッパだね」「あはは、カッパか」「あんたはとっくにカッパ、頭が」。だから、キュウリが好きなのかと納得した。
まだ試していないのはキュウリもみと、キュウリのみそ汁。あとは……キュウリとナスの浅漬けか。古漬けは、今年(2022年)はつくらない。去年のがまだある。
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