「レッドリスト」ではなく、「ブルーリスト」だという。ネットで検索すると、北海道の「ブルーリスト」が真っ先に出てくる。
それにはこうあった。「希少野生生物のリストが『レッドリスト』とされていることを踏まえて、ブルー(青色)とレッド(赤色)を対照的に捉え、外来種のリストを『ブルーリスト』と命名した」
「ふくしまブルーリスト」。福島県が3月27日、県内に生息している外来種をまとめたリストを公表した。
リストに掲載される動植物は641種にのぼる。そのうち、自然環境への影響が大きい「県侵略的外来種」は101種だという。
県紙によると、この101種は影響度の高い順から、①緊急対策外来種18種②重点対策外来種49種③その他の総合対策外来種21種④産業管理外来種13種――に分けられる。
まずは緊急対策外来種だ。アライグマやミシシッピアカミミガメ、ウシガエル、オオクチバス、コクチバス、アメリカザリガニなどの動物のほか、キショウブ、アレチウリ、オオハンゴンソウなどの植物がリストに載る。
アレチウリ=写真(2014年9月初旬)=は、それこそブルーな気分になる侵略種だ。拙ブログで何度も取り上げている。その一部を紹介する。
――アレチウリは北米原産の1年生のつる性植物で、日本では1952年に静岡で発見されたのが最初。特に河川敷で分布が広がっている。外来生物法で規制されている侵略的な植物である。これらの生物を予防するには、入れない・捨てない・広げない、が大原則になる。ところが、現実は拡大する一方だ。
昔からのつる性植物にクズやヤブガラシがある。アレチウリはそれさえも覆ってしまう。覆われた植物は日光を遮断されるから、やがて枯れる。アレチウリの最も厄介な点がこれだ。
夏井川の堤防を、河口から水源までチェックしたらどうだろう。飛びとびに「アレチウリマップ」ができるのではないか。夏井川渓谷でもアレチウリは見られる。その上流、川前の磐越東線沿いにもある――。
私が夏井川渓谷と下流域の河川敷、あるいはわが家の庭でウオッチした侵略的外来種を列挙してみる。
イタチハギ。これを初めて知ったのは、渓谷ののり面工事のあとだった。道路沿いのガケで防災工事が行われた。表面の凹凸に合わせて鉄筋コンクリート枠を設けたあと、緑化のための種子吹きつけ工事が施された。その種子の一種がイタチハギだった。
タカサゴユリ、シンテッポウユリ、フランスギクも身近な花だ。侵略性に気づいてからは、少なくともわが家の庭や家の周りに生えたこれらの植物は引っこ抜くようにしている。
ハリエンジュ(ニセアカシア)は、種が上流から流れ着いたのか、わが生活圏の夏井川の河川敷に何本か生えていた。たまたま河川敷では大々的に土砂の撤去工事が行われているため、ヤナギもろともこうした侵略種も姿を消した。
思えば、わが生活圏は外来種で満ちている。ガビチョウ、ハクビシンは渓谷に定着した。清流のオランダガラシ(クレソン)は食べて減らすしかないか。
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