2019年5月13日月曜日

糠漬けを再開

 4月の終わりに糠床の眠りを覚ました。食塩のふとんをはがし、新しい糠を入れて、大根やカブの葉、キャベツを捨て漬けにした。
ほかに、塩サケの皮を糠床に入れる。肉じゃがの残り汁も加える。糠床にこれらの“栄養物”が入ることで、その家独特の味わいが生まれる。糠漬けは工夫次第、というところがおもしろい。

先日、初めてキュウリを漬けた。一晩でしんなりしたが、ちょっと塩気が強い。まだ糠床が慣れていないようだ。

ではと、時間を半分にしてみる。まずは、晩酌の時間に合わせて昼にキュウリを入れた。ざっと6時間。取り出したキュウリは、やや硬さが残っているものの、わりとあっさり漬かった=写真。酒のさかなにはいい感じだ。

これにならえば、朝食用には真夜中に入れる、昼食用には朝に入れるとなるが、現実にはキュウリが常時あるわけではない。やはり、朝食中心の糠漬けになる。しかし、真夜中までは起きていられない。どうしてもその前に入れる。未明に起きて取り出せばいいのだが、つい忘れてしまう。

朝食の直前では、10時間以上がたっている。漬かりすぎだ。そうなると、今度は水にひたして少し塩気を抜く。その塩梅がむずかしい。糠をもっと足さねば――。

夏に篤農家の塩脩一さん(平)の家を訪ねたことがある。お茶請けにキュウリの糠漬けが出た。ポリポリ食べた。初夏から盛夏へと糠床の乳酸菌の動きが活発になる。朝、糠床に入れたというキュウリの艶のよさが今も忘れられない。おいしいキュウリの糠漬けを――とあれこれ考えるたびに、塩家の糠漬けが思い浮かぶ。それが、目標。

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