2019年5月6日月曜日

植田の歩行者天国へ

「こどもの日」のきのう(5月5日)、いわき市植田町・本町通りで歩行者天国が開かれた=写真。茨城との県境に近い勿来関文学歴史館を訪ね、植田の勿来図書館で仕事に必要な資料を見たあと、カミサンを本町通りに“案内”した。
 カミサンは、植田の町はよく知らない。私が昭和56(1981)年10月から3年間、いわき民報勿来支局に勤務したとき、たまに訪れただけだ。

 支局時代は勿来青年会議所(JC)に入っていた。会社の営業政策でもあった。植田の「ホコ天」では、JCはイベントで協力した。それ以来35年ぶりの歩行者天国だ。

 35年前のホコ天と今はずいぶん違う印象を受けた。35年前も人は出たが、まだ通りでイベントをやる余裕はあった。ところが、今は道の両側に露店が連なり、その間を人間がひしめきあって行き交っている。にぎわいとしては、平の七夕まつりと変わりがない。

 様変わりしたのは、それだけではない。シャッターを下ろしたままの店が増えた。あちこちに空きスペースもできている。そのスペースを利用して水素自動車などの展示が行われていた。

モータリゼーションの波が押し寄せると、郊外型の大型店に客を奪われて路線商店街はさびれていく。35年前に言われた流れがずっと続いているような印象を受けた。

 手に入れたチラシを見ると、ホコ天は今年で41回目だ。「復興・交流祭」と冠が付いていた。すると、私がJCの一員としてかかわったのは4~6回目ということになる。

 それはそれとして、主催側(うえだ商店会)に知った顔がいるはず――と思って探したが、元JC仲間の商店会長をチラッと見ただけだった。当時のJC仲間は何人かがまちづくり団体に関係している。彼らの姿もなかった。

35年もたてば、商店の経営者は代替わりをしている。跡継ぎがいなければ廃業か、別の業種に転換している。そんな通りが1年に一度、ホコ天になって人であふれる。市外、いや市内のよその地区から人を呼び込むようなイベントではない。近場の人がこんなに集まるのは、やはり40年以上の伝統があるからだろう。

ちょっと複雑な気持ちになりながら、35年前にもあったそば屋で昼食をとったあと、植田を離れた。

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