1週間前の日曜日(5月12日)。「宴の夜」のあとに「頭痛の朝」がきて、夕方になってもよどんだままだった。夏井川渓谷の隠居へも行かず、魚屋へカツオの刺し身を買いに行くこともしなかった。
きのう(5月19日)の日曜日。起きるとすぐ、カミサンが朝の弁当をつくった。半月ぶりの隠居だ。それぞれ朝飯前にやることがある。7時半には渓谷に着いた。
V字の谷はすっかり緑に覆われていた。半月前は、尾根までヤマザクラのピンクで彩られていたが、今は落葉樹の淡い緑とモミの暗い緑が交じり合っている。
私はこの半月、定植したばかりの三春ネギが黒い虫に食い荒らされていないか、根元がネキリムシにちょんぎられていないか、それだけを気にかけていた。すぐチェックする。半月前とほとんど変わっていない。よかった。
次は――。前日、平の種苗店で買ったキュウリと鷹の爪(トウガラシ)のポット苗をどこに植えるか。
花盛りの辛み大根(種を採るつもり)と白菜が菜園を占領している。いずれ引っこ抜くとしても、光が当たって、ほかの作物の邪魔にならないところ、といえば菜園の南端しかない。
朝飯前、といっても食べたのは9時だが、それまでに予定していた作業は済ませた。あとは生ごみを埋め、黄色い花を付けたままの白菜を半分ほど引っこ抜き、わんさと生えているハコベをちぎった。
庭が全面除染の対象になり、20年近くかけて肥料を投入した土がはぎとられた。あとに、山砂が敷き詰められた。「壌土」と呼べるものではない。文字通りの砂で、粘土質は含まれていない。水分や湿気が滞留しにくいから、砂漠生まれのネギにはいいが、ほかの野菜にはどうだろう。キュウリには日曜日ごとに水を補給してやらないといけないだろう。
なにしろ、冬から少雨の状態が続いている。草が茂っているといっても、まだたいしたことはない。梅雨に入ると、菜園は一気に“雑草園”と化する。それはそれで困ったことだが、雨が降らないことには野菜も育たない。
カミサンは11時から用がある。それに合わせて隠居を離れた。平地に下りると晴れて暑い。谷間では、そのあと雨が降ったかどうか。青空が広がったら、キュウリ苗には過酷な一日になったことだろう。
0 件のコメント:
コメントを投稿