2019年8月14日水曜日

猛暑の新盆回り

 年々、新盆回りをする家の数が減っている。現役を離れて11年。付き合いの範囲が限定的になったせいもあろう。
 今年(2019年)は2軒だ。そのうちの1軒を、月遅れの盆の入りのきのう(8月13日)、訪ねると――。数寄屋風の門に「新盆は近親者で執り行う」旨の紙が張ってあった。

 門の戸を開けるのがはばかられた。何年か前、遺族が家にいるのかいないのか、わからないことがあった。それよりは遺族の意思がはっきりしている。納得して戻った。

 家族葬が増えてきた。その延長で新盆も家族だけで――という家が増えてきたのだろうか。

 新盆回りは意外と苦労する。葬式は葬儀場で行われるから、道に迷うことはない。が、新盆は自宅で行われる。自宅がどこにあるのか、わからないことが多い。ネットで場所を確認してから訪れる。ましてやこの猛暑、着ているものがすぐ汗まみれになる。

 目印になるのは新盆を知らせる庭の灯篭だ。霊が迷わず帰って来るようにという願いがこもる。が、客もまたそれを見て迷わずたどりつける。きのう、カミサンの実家へ線香あげに行くまでの間にも、庭の灯篭や「新盆●○家駐車場」の立て札をいくつか見た。

 平市街と東部の神谷地区を結ぶ夏井川の平神(へいしん)橋を渡った。下流では、親水空間づくりを進めるなかで拡幅工事が行われた。その結果、神谷までの間にいくつも川中島が出現した。その最大の島が平神橋直下にある。年々土砂が堆積し、今では船のようになって川を二筋に分けている。

 8月20日は橋の下手左岸で流灯花火大会が開かれる。主に、新盆家庭の灯篭が流される。川中島を草木が生えたままにしてはおけない、というわけで、近年は盆前にきれいに刈り払われる。今年のビフォー・アフターがこれ=写真。

下流の平・山崎地内でも何年か前、河川敷の土砂が除去された。岸辺の竹林や樹木も伐採された。サッカー場が2面はとれるのではないかと思うくらいに広いスペースができた。今はどうか。岸辺にはヤナギが繁茂し、以前より川幅が狭くなったような印象さえある。

 流灯花火大会とともに、平の夏が終わる――。平の夏井川の近辺に住む人間の季節感だが、同時に、平神橋直下の川中島やヤナギ林を眺めては、川をいじる難しさに思いが至る。

きょうは、残る新盆の家を訪ねる。山里にある。「近親者で――」ということはない。遺族、そして仏様とじっくり話してくるつもりだ。

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