2019年8月5日月曜日

濃霧注意報

 きのうの日曜日(8月4日)、夜7時23分。カツオの刺し身をつつきながら焼酎をなめていると、ガタガタッときた。同時に、テレビに緊急地震速報が表示される。長く大きい揺れだった。揺れとしては5弱に近い。が、茶の間や台所のモノが落ちたり倒れたりしたわけではないから4、いや“4強”――東日本大震災以来、地震計と化した体が判断する。(この日、カツ刺しを買いに行った帰り、半分に減った車のガソリンを満タンにした)
日中はわりとしのぎやすかった。土曜日に息子が来て、「あした、下の子のサッカーの試合がある」という。予定を変更して、きのう朝、サッカーの応援に出かけた。

 といっても、夏井川渓谷の隠居の庭のキュウリは、待ってはくれない。朝飯前に車をとばして、20センチほどに育ったのを3本収穫した。このところ週2回、平から見る早朝の山並みは水蒸気に包まれてかすんでいる。

 街へ戻って夏井川の堤防に出ると、海からの霧が地表を覆っていた。対岸の丘陵は霧のカーテンに隠れている。家に戻って過去の防災メールをチェックする。濃霧注意報が8月2~3日、3~4日と続いている。そのせいなのか、空はかすみ、太陽もうすぼんやりしていた。

 朝食後、滑津川河口左岸にあるいわき新舞子ヴィレッジへ向かう。沿岸部に近づくと、遠方が海霧に包まれていた。サッカーは? さいわい霧の影響はなかった=写真上。

 10時前に最初の試合が終わる。次の試合は午後1時以降だという。では、ジイバアはここでバイバイだ。しかし、家に帰っても暑いだけ。時間も予定を変えた分、余っている。カミサンが「田人へ行こう」という。遠いからだめだ。「では、波立海岸」。海岸道路を北へ向かうことにした。

 いわきの海水浴場は、震災の年に閉鎖された。今も閉鎖されたままのところがある。勿来は翌2012年、四倉はその翌年、薄磯は2017年、そして今年(2019年)、9年ぶりに久之浜・波立海水浴場が再開された。

波立も、海面からかすかに霧がわきたっていた。初日の出のスポットで知られる弁天島をバックに、海水浴客は2人(正確には1人)しかいない=写真下。あとは磯遊びをしている親子連れが何組かだけ。ここは穴場だ。「静かな海水浴場を」と聞かれたら、「波立がいい」と答えよう。
波は静かで小さい。調子に乗って足を浸す。ん? 寄せては引く波を見ていると、くらくらしてきた。幼いとき、阿武隈の山里から祖母に連れられて小名浜の叔父の家に行き、いとこたちと目の前の弁別の海で遊んだことがある。初めて見る海の波に目がくらんで砂浜にしゃがみこんだ。それを思い出した。平衡感覚が幼児並みに退行したらしい。

倒れるとしゃれにならないので、さっさと水遊びを切り上げ、道の駅よつくら港へ寄って買い物をし、早い昼食をとって帰宅した。室温は30度台にとどまっている。久しぶりに茶の間で昼寝をした。あと3日で立秋。とはいえ、けさは雲一つない青空。6時前だというのに太陽がギラギラしている。

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