2019年8月7日水曜日

いわき七夕まつり

 きのう(8月6日)の夕方、図書館から連絡があって、リクエストしていた関根宏幸著『日月(にちげつ) 詩人高橋新二とその時代』(歴史春秋出版、2018年)が入ったという。折から、「平七夕まつり」改め「いわき七夕まつり」が始まった(8日まで)=写真下。レンガ通りの「ドージー」ではカレーを販売するという。本とカレーが脳内で火花を散らした。
  若いころ、ドージーのオーナーと家が近所だった。子どもの幼稚園が同じだったので、朝は私が子どもたちを幼稚園へ送り届け、帰りはオーナーの奥さんが迎えに行った。家族ぐるみの付き合いが続いた。

それからざっと40年。オーナーは去年(2018年)、73歳で亡くなった。2人の娘のうち、下のハナちゃんが入院中の父親からカレーのレシピを聞き取り、受け継いで、通夜の客にふるまった。

ふだんは家庭の主婦をしている。が、週末にはドージーを開けてカレーを提供していると、あとで本人から聞いた。平日だが、七夕は書き入れ時だ。フェイスブックで告知していたので、ここは買いに行かねばと、七夕見物を兼ねてカミサンを誘った。

平の目抜き通りは交通規制が敷かれている。図書館のあるラトブの地下駐車場はあきらめ、いわき駅西の市営駐車場を利用した。たまたま並ばずにすんだ。本を借りると、あとは七夕飾りを見て、カレーを買って帰るだけ。まだ明るいなかを人の波に加わった。

 笹飾りが並ぶ目抜き通りを、中・高校生らしい若者がぞろぞろ歩いている。火曜日、宵の6時。家族連れの数はそれほどでもない。ひところに比べると飾りも貧弱だ。

 カレーは、通りではなく、3階の店の中で売っていた。「やぁ」「オジチャン、オバチャン!」。店を訪ねるのはざっと20年ぶりだろうか。テーブルに、オーナーの顔写真を立てた小さなプレートが置かれていた。「ゴローさん、久しぶり」。お客さんがあるときは別のところに移すのだという。

天井近くにカラオケのモニターテレビがいくつもセットされている。床は少しきしんで、年月を感じさせた。主にグループで飲み食いしながら、カラオケを楽しむ――という店のスタイルは変わっていない。
 晩酌のつまみに、本町通りで炭火焼きの店から焼き鳥を買った。ドージーでは辛口カレーとコロッケを手に入れた=写真上。

カレーはどんな味かな。1年半前の通夜の席で食べたのと同じだった。舌が真っ先に甘みに反応し、遅れてまろやかな辛みが広がる。コクのある「ドージーのカレー」だ。しかし、これはご飯あっての辛口だろう。けさは、朝からカレーライスにした。

0 件のコメント: