2020年8月2日日曜日

発熱に注意

 義弟は週に3回、デイケアを利用する。毎朝、体温を測るようにいわれている。少しでも熱があると休ませる。新型コロナウイルス感染を警戒しての、施設側の方針だ。これまでに二度ほど発熱して休ませたが、翌日は平熱に戻った。

 風邪で熱が出た、原因はわからないが体温が上がった(子どもなら「知恵熱」か)――などということは、誰にでもある。しかし、今は発熱すると簡単にはドクターに診てもらえない。

 毎週日曜日、夏井川渓谷の隠居へ出かける。マチではありえないような話を聞くことがある。コロナ禍のなか、どこかの山里で、発熱して入院したおばさんがいる。つつがむし病だった。ダニの一種、ツツガムシの幼虫が人間の皮膚に吸着して体液を吸う。そのとき感染症を引き起こす。当然、コロナを疑われて大変だったにちがいない。

 マムシに咬(か)まれなくても毒が回ることがある。いつのときかは聞き忘れた。ミョウガの葉をかき分けて花穂(ミョウガの子)を採ったら、発熱した。花穂か茎にでもマムシの毒素が残っていたらしい。指の傷口から毒が入った、ということだった。

 庭で草むしりや土いじりをするときには、手袋、ハンドカバーをして、素肌をさらさないことだ。山里ではさらに、マムシ対策のために長靴が欠かせない。

 今年(2020年)は特に、発熱に注意しないといけない状況が続いている。それでも発熱することがある。私も、風邪らしいと思ったときにはすぐ薬を飲んだ。それが効いたのかどうか、熱は翌日には下がった。

 年下の友人が先日、発熱したと思ったら急死した。急性心筋梗塞(こうそく)だった。病院側がコロナを警戒して診るのが遅れた。最後は救急車でいわき市医療センターへ担ぎ込まれたが、間に合わなかった。

 肉体的な発熱と違って、精神的な発熱もある。きのう(8月1日)、久しぶりに朝から青空が広がった=写真。前日の7月31日には、庭の柿(かき)の木でミンミンゼミが鳴いた。いよいよ夏か――そんなときにはうれしくて熱が上がる。

セミはまずニイニイゼミ、ついでアブラゼミとミンミンゼミ。渓谷では、これにヒグラシが続く。今年はしかし、7月末だというのにウンともスンともいわない、と思っていたところへ、ミンミンゼミが鳴いた。ニイニイゼミは鳴いたかもしれないが、耳には届かなかった。ミンミンゼミもカミサンにいわれて、ガラス戸を開けて初めてわかった。発熱とは関係ないが、右耳の難聴の度合いが進んでいる。

持病のある高齢者は、コロナウイルスに感染すると重症化しやすいという。熱中症にも同じことがいえる。やっと東北南部の梅雨明けが近づいてきた。体温調節機能が衰えているから、急な青空に喜んでばかりはいられない。それこそ土いじりに“熱中”すると、熱が体内にこもって調子がおかしくなる。土いじりもほどほどに――と、自分に言い聞かせるくらいがちょうどいい。


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