2021年5月10日月曜日

今年最初の草刈り

        
 学校の後輩が「あしたは下の庭の草を刈る」という。日曜日は夏井川渓谷の隠居で過ごす。隠居の庭は二段になっていて、上も下も小学校の分校の校庭になるくらい広い。その確認を兼ねて、前日の土曜日(5月8日)、わが家へやって来た。たまたま疑似孫の母親が、用があって来ていた。彼女の夫も学校の後輩だ。それだけでたちまち打ち解けた。

「早く行って草を刈ってるから」。朝9時前、隠居に着くと、すでに下の庭はあらかた刈り終わっていた。聞くと、「5時半からやっている」という。夜明けとともにやって来たのだ。食べ物は用意していたので、すぐ朝食をとってもらった。

年に2回、知り合いの業者に頼んで上下の庭の草刈りをしてきた。これを1回にしたら、下の庭にヨシが繁茂した。下の庭のはずれにはフキが自生する。そのフキがヨシに飲み込まれつつある。これでは春先にフキノトウを採る楽しみがなくなる。

去年(2020年)は6月、知り合いの林業女子が一人でヨシを刈ってくれた。秋には後輩が自走式の草刈り機を持ってきた。

師走――。イノシシが下の庭に現れてかなりの面積をほじくり返した。ヨシの地下茎があちこちで寸断された。それはいいのだが、埋もれていた石もゴロゴロ出てきた。自走式の草刈り機は、そこでは石が邪魔になって使えない。あとで、手動に切り替えてヨシを刈った=写真上1。

 私ら夫婦が着いたあとは、上の庭の草刈りを始めた。「刈ったら困るところにはシルシをしておいて」。前日来たのは、それをいうためでもあった。

 これは阿吽(あうん)の呼吸というほかない。すでに2カ所に支柱を立てていた。一つは、辛み大根。花が咲いている。種を採る。もう一つは、芽が出てツルを伸ばしているトロロイモ。去年の秋、江田駅前の直売所から買った。小野町産だ。食べるのを忘れていたら、芽が出たので、畑の高田梅のそばに埋めた。間もなく後輩が草刈りに来る――そんな予感がしたのだった。

 さらに当日、後輩が手動の草刈り機に切り替えるとき、ハーブ(レモンバーム)のスポットにも支柱を立てた。おかげで人間の胃袋に入る草は残り、刈り払ってもいい草は根を残して消えた。

 後輩に頼んだのは草刈りだけではない。この冬の極寒を記録した1月初旬、台所の温水器が凍結・破損した。水抜きをしたつもりが中途半端だった。

 以来、温水器は使っていない。後輩が水漏れ具合をチェックした。もしかしたら「100均」レベルの部品交換で復活するかもしれない。そんな見通しのようだった。

 ちょうど正午になるところだった。「昼飯を」というと、「雨になりそうだから」。後輩は軽トラに自走式の草刈り機などを積んで、さっといなくなった。

 去年の草刈りの効果か、今年はフキノトウを何回も楽しんだ。若い茎も食べた。それでもなおフキがいっぱい葉を広げている。なかに残っているヨシを鎌で刈り取ると、立派な“フキ畑になった=写真上2。

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