いやはや大変なことになった、という思いが強い。東北南部の梅雨が6月29日に明けたとみられる、と仙台管区気象台が発表した。6月の梅雨明けは観測史上初めてという。梅雨の期間もわずか14日間だ。
これまでの最短期間は2011年の18日間だった。というので、拙ブログで書いていないか確かめたら、同年7月12日付(「短い梅雨だった」)で取り上げていた。まずはその要約から。
――7月11日の午前中、東北地方は南部も北部も梅雨が明けた。その発表がある前、朝9時10分ごろには4カ月目の洗礼なのか、直下型地震がきた。たまたま車に乗り込んだとき、車がはねた。震源に近いいわき市三和町で震度4だった。
東北南部が北部と同時に梅雨入りしたのは6月21日。次の日は「夏至」である。平年より9日遅かった。随分遅い梅雨入りだった。で、今度は梅雨明け(注・確定値は7月9日)だ。平年より14日早い。
東北南部の梅雨の期間は、平年値で40日前後。それが、2011年はほぼ半分だ。東北南部に梅雨はなかったのではないか、という思いを禁じ得ない。
やはり「3・11」が影響しているのだろう。「季節のセンサー」がさっぱりはたらかない。草の花が咲いている、木の花が咲いている。それだけ。5月のウツギも、6月のアヤメも、ホタルブクロも、オカトラノオも、目にとめたものの、じっくり向き合う気持ちにはなれなかった。
それが、夏井川渓谷の隠居の庭でネジバナを見たときに変わった。やっとカメラを向ける気になった。そうなると、ネムノキの花にも、クチナシの花にも目がいく。ノウゼンカズラの花も咲きだした――。
やはり11年前も、梅雨の期間の短さに、「梅雨はなかったのではないか」と、今年(2022年)と同じ感慨を抱いている。
今年の6月27日付では気圧配置に触れ、梅雨入りしたとたんに暑くなった、6月20日にはいわきで初めて真夏日を記録した、温暖化で「南高北低」の気圧配置が多くなる、農作物への影響も心配――そんなことを書いた。
とにかく暑い。きのう(6月29日)は、朝のうちに庭のプラムを収穫した=写真。あとは家の戸を全開し、扇風機をかけて茶の間で過ごした。
さすがに昼寝は茶の間ではできなかった。隣の部屋のベッドで横になった。3時前に茶の間に戻ると、室温が35度を超えていた。
温暖化に伴う気象変動はもはや、現代の日本人がこれまで経験したことのないステージへと移ってしまったようだ。
日傘は女性のもの、ではもはやない。東北南部が梅雨に入った日(6月15日)の午後、街へ出かけたら、知り合いの男性が日傘をさして歩いていた。熱中症を防ぐには男の見栄を捨てるべし、ということを示しているようだった。
0 件のコメント:
コメントを投稿