2022年8月13日土曜日

「山の日」からお盆へ

                      
   残暑が続く。台風が近づいている。なんとなく落ち着かないなかで、国民の祝日「山の日」が過ぎ、月遅れ盆を迎えた。

頭では、8月11日は「山の日」で祝日、とはわかっていた。が、その日になるといつもの平日の木曜日でしかなかった。

若い知り合いが訪ねて来た。有休をとったのか――最初はそう思ったが、雑談しているうちに思い出した。「きょうは世の中全体が休みなのだ」

カミサンも似たような調子だった。朝食をとりながら、「きょうは何の祝日?」と聞く。「『山の日』。『海の日』があるから、『山の日』もできた」

とはいってみたものの、うろ覚えでしかない。ネットで確かめる。「『海の日』があるのに、どうして『山の日』がないのか」。そんな声を受けて、『山の日』が平成28(2016)年に制定された。山=写真(二ツ箭山)=に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する日だという。

最初は月遅れ盆(8月13~16日)と連動して、8月12日が有力だったそうだ。が、昭和60(1985)年8月12日、群馬県の御巣鷹山に日航ジャンボ機が墜落、乗客乗員520人が亡くなったことから、反対意見もあり、一日ずらして8月11日に決まった。

今年(2022年)はお盆休み直前の木曜日ということで、金曜日に有休をとれば、1週間近く休みが取れる。

しかし、それができるところは限られる。わが家(米屋)は、日曜日以外は祝日でも店を開けている。「きょうは何の祝日?」となるのは、そんな心理が作用してのことかもしれない。

さて、そんなことより月遅れ盆の天気だ。この夏、いわき地方はたまたま会津や山形県、青森県などのような大雨被害を免れている。

ところが、熱帯低気圧から発達した台風8号が東日本をうかがっている。福島県にはきょう(8月13日)の夜遅くから翌14日未明にかけて最接近する。大雨警報。洪水警報が発表される予定だという。

なにごともなくサッと過ぎてくれればいいが、15,16日までずれこむと「精霊送り」に影響が出かねない。

わが行政区では8月16日早朝、県営住宅集会所前の庭に臨時の祭壇を設けて、盆の供物を受け取る。それが終わる9時ごろ、ごみ収集車がやって来る。いわき市では環境美化の観点からそうしている。

祭壇は前日夕方に設ける。四隅には細い竹を立て、縄を張り、杉の葉とホオズキを前面につるす。少なくとも15日夕には台風が北へ去って、青空が戻っていてくれないと困る。

台風が直撃した場合、精霊送りはどうなるのか。精霊送りどころではないから、供物は「燃やすごみ」として、通常のごみ回収日に出してもらうしかない。その旨、行政が発行する回覧にひとこと書き加えてもらわないと――。そんなことを考えているうちにお盆がきた。

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