日曜日(7月31日)はいつものように朝9時過ぎ、夏井川渓谷の隠居に着いた。畑に生ごみを埋めたあと、土手からせりだしたクワの木の下で草むしりをした。
大きなクワの葉が直射日光を遮ってくれるとはいえ、空気が熱せられているうえに、地面からの照り返しがある。
後輩が草刈り機一式を軽トラに積んできて、二段に分かれた庭をきれいに刈り上げてくれたのが5月末=写真。それからわずか2カ月で上の庭にある菜園の周りはイネ科のメヒシバに覆われた。
去年(2021年)までは、イネ科の草というところまではわかっていても、メヒシバと特定できてはいなかった。
ネギ溝の周りの草を刈ると、真っ先に生え出し、丈がのびて地面を覆いつくす。去年の秋、やはりこの草を引っこ抜いていると、地面に緑色の芋虫が丸くなって転がり落ちた。
チョウの幼虫は食草が決まっている。芋虫の種類がわかれば、イネ科の草も特定できる。緑色の体、黒い角、その角とつながる顔のへりの黒色を手がかりに検索すると、クロコノマチョウ(黒木間蝶)の幼虫だった。
この幼虫はメヒシバを含むイネ科の植物を食べる。畑にはびこる草を、幼虫からメヒシバと特定できた。
クロコノマチョウは南方系のチョウだ。私が初めて出合ったのは一昨年(2020年)の8月初旬。夜、見たこともないチョウがわが家の茶の間に現れた。
「茨城県の太平洋岸北上回廊を経て、東北南部の太平洋岸(福島県浜通り)に侵入している」という研究者の報告があった。それを裏付ける夏井川渓谷での繁殖確認だ。
そんなことを思い出しながら、フィールドカートに座り、メヒシバを引っこ抜く。どんどんメヒシバの小山ができる。幼虫はいない。日陰の下とはいえ、「危険な暑さ」のなかでは30分が限度だった。
10時前には作業を切り上げて、家の中で過ごした。隠居の上には青空が広がっている。ところが、1週間前までは涼しい谷風が吹き抜けていたのに、ほぼ無風状態のうえに、時折、部屋を通り抜ける風が熱を含んでいる。
正午近くで、部屋のデジタル時計が気温32.9度を示していた。早い昼食をはさんで、昼寝を試みたが、暑すぎてすんなり睡魔がやってこない。しばらく畳の上に横になり、目をつぶっているだけで終わった。
ラジオの正午のニュースは、福島市では最高気温が38度に達しそうだと伝えていた。いわきも、谷間でさえ室温33度弱だった。平地では猛暑日になったのではないか。あとで確かめると、山田で最高気温が35.0度だった。
カレンダーが替わって8月に入ったきのう1日も、太陽が朝から照りつけた。テレビは「危険な暑さ」を伝えていた。
回覧資料を配る日でもある。手渡し以外の役員・班長さん宅には、早朝6時ごろ、新聞配達よろしく郵便受けに資料の入った袋を差し込んだ。夏場はそうしないと、老体が持たない。
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