漬物が切れると、食事が急に味気ないものになる。夏はなんといってもキュウリだ。キュウリの糠漬けがあれば、落ち着いて食事ができる。
その糠漬けが1~2日、食卓から消えた。正確にいうと、ショウガの味噌漬けはある。大根の味噌漬けと同じ袋に入っていたのが、ショウガだけ残った。で、ほかの漬物がなくなったために、ショウガの味噌漬けが出てきた。
ショウガだから、味噌漬けになっても、食べると刺激が強い。消化器には食べ過ぎはよくない。直感としてそれがわかる。
というわけで、これを漬物と見るわけにはいかない。で、キュウリだが、今年(2022年)は栽培を見送った。去年の古漬けが残っている。今年も「お福分け」が届くはず――ときどき、その通りになった。
キュウリが手に入ればまとめて糠床に入れ、浅漬け(朝、糠床に入れたら、夕方、取り出す)と、古漬け(3~4日糠床に入れたままにする)をつくる。数が多いときには、生でみそを付けて食べる。とにかく水分がたっぷりあるうちに食べるか、漬けるかすることだ。
浅漬けはキュウリのあおさを楽しむ。糠床の古漬けは逆に黄色っぽくなったところを小口切りにして水につけ、塩分を抜く。
浅漬けはシャキシャキ、古漬けはパリパリ。夏場はこれがあれば、日に三度の食事に問題はない。ショウガの味噌漬けは口にしなくてもいい。
夜はこのほかに、オクラとミョウガの和え物が出た=写真。おかずのおかず、副々菜のようなものだ。
オクラは湯がいて小口切りに、ミョウガの子も同じく小口切りにして、しょうゆで和えた。オクラのねばねばがミョウガも包んで、面白い味になった。
別の日には生のオクラとミョウガの和え物が出てきた。オクラがちょっと青臭い感じがした。やはり、湯がいた方がよさそうだ。
キュウリの糠漬けが切れて、副菜がこれだけになったとき、なんとなく味気ない気持ちになった。副菜の漬物があって初めて、副々菜の和え物が生きることを知った。
やはり、漬物が欲しい。去年つくった塩漬け(古漬け)のキュウリがまだ冷蔵庫に残っていることを思い出す。
塩漬けの方は、白菜漬けができるまでの冬の保存食用だが、けっこうな量が余った。これを取り出して、キュウリの糠漬けができるまでしのぐことにした。
ちょうどその日の夕方、カミサンが急に言い出した。「近所のマルトまで買い物に行こう」。ほかの野菜も切れたようだ。
スーパーでは、私はキュウリとナメコ、キムチを買い物かごに入れた。味噌汁のナメコと白菜のキムチ、糠漬けのキュウリがあれば、気持ちは落ち着く。夜、これにオクラとミョウガの和え物が加われば、なおけっこうというものだ。
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