2022年12月7日水曜日

初冠雪

        
 小雨がぱらつく12月6日朝、いわき駅前へ出かけた。銀行に寄り、図書館に本を返して新しい本を借りた。

 雨雲が天を覆う中、湯ノ岳(標高594メートル)を除く三大明神山から水石山=写真上1、神楽山、二ツ箭山の山並み(同706~808メートル)が白く薄い衣をかぶっていた。この冬初めての冠雪だ。

 拙ブログによれば、水石山の場合、この13年の間では平成21(2009)年11月3日の冠雪が最も早かった。例年だと11月下旬、遅いと年が明けてからだから、今年(2022年)は例年並みか。

 「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」。川端康成の「雪国」冒頭ではないが、平地の平側から国道49号のいわき三和トンネルを抜けると雪国に変わる。

 逆からいうと、中通りの平田村の田んぼがほぼ銀世界のとき、隣接するいわきの三和町も、長沢峠を下っていわき三和トンネルを抜けるまでは、同じような状況になる。

 前日(12月5日)の気象情報では、「いわきも雪」。毎週金曜日に卵を持って来る川内の「獏原人村」住人が、6日にSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)に雪景色をアップした。積雪5センチだったという。

いわきも山里は雪か。平地の市街こそ路面が濡れただけだったが、川内の雪とこれまでの経験から容易に積雪が想像できた。 

 長沢峠の状況がマイクロツーリズムの目安になる。テレビが同峠の積雪・凍結の心配を報じていた。

 夏井川渓谷の隠居から川前へ、対岸の差塩(さいそ)を越えて三和のふれあい市場へ、あるいは上流の小野町まで行って、あぶくま高原道路を利用して平田村の道の駅を巡る――というのは、春まで休みになる。

 雪が積もる前は山里へ白菜を買いに行くのが目的だったが、雪が降ってはそれも控えないといけない。

 雪だけではない。土も、水も凍る。日曜日(12月4日)、隠居の庭にあるネギの苗床にもみ殻を敷いた=写真上2。防寒対策だ。隠居の洗面台も、台所の温水器も、前から凍結予防のために水を抜いてある。

 先日はいわきの平地でつくられた巨大白菜をもらって漬けた。ふれあい市場で2玉を、江田駅前で小野町産を2玉買って、最初に小野町の白菜を漬けた。

 そこへ、普通の白菜より見た目で3割は大きい白菜が届いた。カミサンのいとこがつくったのだという。

 8つ割りにしただけでは甕(かめ)に収まらない。全体を10に割り、さらに幾つかは外側の葉と内側の葉を2つに分けて漬けた。

 山が冠雪した日の夕方、1切れを取り出して試食した=写真上3。意外や意外、軟らかくて甘い。平地の白菜のイメージを越えている。

 収穫したのは11月下旬。師走の寒気で糖分が増したわけではない。もともと糖分が高くなる品種なのだろうか。最初はその大きさを持て余したが、今度はこちらから巨大白菜が欲しくなった。

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